三菱電機の「DIPIPM」は、SJ-MOSFET搭載の小型インバータ駆動用パワー半導体モジュールで、今回は新たに3品種を追加した。容量が2.2〜8.0kWのエアコン用途に向ける。
三菱電機は2015年3月、SJ-MOSFETを搭載した小型インバータ駆動用パワー半導体モジュール「DIPIPM」として新たに3品種を発表した。容量が2.2〜8.0kWのエアコン用途に向ける。
DIPIPM(Dual-In-Line Package Intelligent Power Module)は、保護機能付きの制御素子を内蔵したパワーモジュール。スイッチング素子として、従来のパワーMOSFETに比べ損失が極めて小さいSJ-MOSFET(Super-Junction Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を搭載している。その上、微細加工プロセスの採用によりオン電圧を低減した。これにより、従来の同等製品「PSM15S92F6」に比べて電力損失を約14%節減することが可能となり、搭載するエアコンのエネルギー消費効率の改善に貢献できる、と同社ではみている。
新製品は3品種ある。定格が10A/600Vの「PSM10S94F6」、15A/600Vの「PSM15S94H6」、および20A/600Vの「PSM20S94H6」である。パッケージの外形寸法は24.0×38.0×3.5mmと小型で、端子配置も同社のDIPIPM Ver.5/Ver.6シリーズと互換性がある。このため、インバータシステムの基板設計を共通化することが可能だ。また、電流制限抵抗付きBSD(Boot-Strap Diode)を内蔵したことで、外付け部品の点数を削減することができる。
新製品の発売は、PSM15S94H6とPSM20S94H6が2015年5月22日、PSM10S94F6は同6月19日を予定している。サンプル価格(税別)は、PSM10S94F6が2500円、PSM15S94H6が3000円、PSM20S94H6が3500円となる。
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