テキサス・インスツルメンツは、車載HUD向けに、新型DLPチップセット「DLP3000-Q1」を発表した。最大12°の広い視野表示を持つHUDにより、2〜20m先の知覚深度で、運転者の視野内に各種情報をリアルタイムに表示できる。
テキサス・インスツルメンツは2015年4月、車載HUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)向けに、新型DLPチップセット「DLP3000-Q1」を発表した。
DLP3000-Q1は、WVGAの解像度に対応した0.3インチDMD(デジタル・ミラー・デバイス)と「DLPC120」コントローラで構成される。最大12°の広い視野表示を持つHUDにより、2〜20m先の知覚深度で、運転者の視野内にナビゲーション・インディケータや目標物の詳細な内容をリアルタイムに表示できる。
さらにHUDは、全世界の8割以上の映画館で利用実績のあるデジタル・プロジェクタのDLPテクノロジーを採用。輝度は1万5000cd/m2で、動的な調光範囲は5000:1、FOFO(full on/full off)コントラストは1000:1を超え、NTSC(全米テレビジョン放送方式標準化委員会)色域性能は125%となっている。
同社では、DLP3000-Q1をHUDのPGU(ピクチャ・ジェネレーション・ユニット)のコア部品として使用することで、システム全体をフロントガラスやコンバイナHUDなどの形状にできるとしている。これにより、全ての自動車モデルに実装可能になるという。
現在、大手自動車メーカー各社やティア1サプライヤ各社向けにサンプルを提供中で、DLP 0.3インチWVGA DMDはType Aパッケージ、DLPC120はZXSパッケージで供給の予定。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.