パッケージ内の2つのダイの温度を正確に計算するためには、両方の自己発熱の相互作用を考慮することが重要です。これには、ダイオードの熱抵抗、IGBTの熱抵抗、ダイの相互作用Psiという、3つの定数が必要です。メーカーによっては、パッケージに対して1つの熱抵抗を公表していますが、この場合、ダイ温度は単に見積りであり、実際は精度に大きなばらつきがある可能性があります。
IGBTおよびダイオードの熱抵抗の図は、デバイスのデータシートに含まれています。安定状態の熱抵抗は、図7および図8のように示されています。IGBTの場合は、0.470℃/W、ダイオードの場合は1.06℃/Wとなっています。計算にはもう1つの熱係数が必要で、これが2つのダイ間の熱の相互作用定数であるPsiです。テストでは、TO-247、TO-220、および同様のパッケージの場合、約0.15℃/Wであることが示され、下記の例はそれを使用しています。
IGBTのダイ温度は、下記の公式を使用して計算できます。
TJ-IGBT=(PIGBT・RθIGBT)+(PDIODE・Psi)+TCASE
下記の条件を想定して計算:
IGBTダイの温度
RΘJC-diode=1.06℃/W
TJ-DIODE=(PDIODE・RθDIODE)+(PIGBT・Psi)+TCASE
ダイオードのダイの温度
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