IDTは、ネットワーク通信機器のIEEE 1588同期を簡素化するハードウェア/ソフトウェア「82P339xx-1」を発表した。包括的な通信ネットワーク同期ソリューションを可能にするという。
IDTは2015年11月、ネットワーク通信機器のIEEE 1588同期を簡素化するハードウェア/ソフトウェアソリューション「82P339xx-1」を発表した。IEEE 1588に準拠したソフトウェアと同社の同期管理ユニット(SMU)チップを組み合わせたことで、IEEE 1588とシンクロナスイーサネットを対象とした包括的な通信ネットワーク同期ソリューションを可能にするという。82P339xx-1には、IEEE 1588プロトコルスタック、周波数と位相/時間用のクロックリカバリサーボ、物理層の周波数をサポートするクロック合成ハードウェアなどが含まれている。
IEEE 1588テレコムバウンダリクロック(T-BC)をベースとするネットワーク同期は、ネットワーク内の各ノードに汎地球測位航法衛星システム(GNSS)アンテナを導入する方法に比べて容易で、費用対効果も優れている。
ITU-T G.8273.2に準拠したIEEE 1588テレコムバウンダリクロックにより、パケットベースのネットワーク全域で高精度な周波数情報と位相/時間情報のリカバリができるようになる。また、必要とする外部プロセッサの介入が少ないIDT T-BCハードウェアは、他のシリコンソリューションに比べると確定的かつシンプルで、自動化されている。
82P339xx-1 SMUは、ITU-T G.8273.2に従い、IEEE 1588の位相/時間情報を自動的にフィルタリングして物理層の周波数情報を利用するため、高精度で安定した低ジッターのクロックが生成される。位相/時間と周波数のフィルタには、安定したフィルタ帯域を可能にするハードウェアが実装されているため、ソフトウェアの追加処理が必要ない。
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