テクトロニクスは、高性能オシロスコープをベースに構成した計測器「MDO4000Cシリーズ・ミックスド・ドメイン・オシロスコープ」を発表した。最大6つの計測器機能を1台に統合できる。
テクトロニクスは2015年12月、高性能オシロスコープをベースに構成した計測器「MDO4000Cシリーズ・ミックスド・ドメイン・オシロスコープ」を発表した。スペクトラムアナライザ機能を含む、最大6つの計測器機能を1台に統合できるという。
MDO4000Cシリーズは、アナログ波形/デジタル波形/RFスペクトラム波形の同期観測が可能で、IoTや組み込みアプリケーションのデバッグに対応可能。コア機能のオシロスコープに加え、オプションで最高6GHzのスペクトラムアナライザ、任意波形/ファンクションジェネレータ、ロジックアナライザ、プロトコルアナライザを追加できる。
オシロスコープ機能は、ロングメモリ、高速サンプルレート、高速波形取り込みレートを搭載。従来の「MDO3000」シリーズに比べて機能が強化され、レコード長は20Mポイント、最高サンプルレートは5Gサンプル/秒、波形取り込みレートは34万波形/秒以上の性能を備えた。また、スペクトラム・アナライザの機能を強化し、時間と周波数のドメインで同期のとれた観測やベクトル信号解析も可能にした。
ロジックアナライザのタイミング分解能は最小60.6ピコ秒で、チャンネルごとに独立してロジックスレッショルドの設定が可能。これにより、複数のロジックファミリを同時に取り込みできる。プロトコル解析機能は、最高500Mビット/秒のトリガによって最大3つのバスに同時に対応。これらの機能により、スタンドアロンの計測器に比べ、複数の計測器の確保やセットアップの時間を削減するという。
MDO4000Cシリーズは、100万円未満の価格で、基本オシロスコープとしても構成できる。オシロスコープの周波数帯域は、200MHz〜1GHzまで拡張が可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.