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» 2016年03月30日 11時30分 公開

二分化が進むクラウドRANとモバイルエッジコンピューティング無線インフラにふさわしいアーキテクチャは?(4/4 ページ)

[Harpinder Singh Matharu(Xilinx[ザイリンクス]),EDN Japan]
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クラウドRANとMECは補完、共存できる

 モバイルエッジコンピューティングとMassive MIMOの技術は、分散基地局の統合を示唆するものであり、クラウドRANへの移行の妨げとなります。実際に、限られたスペクトラムで増え続ける帯域幅の需要を満たすためには、複数の異なるネットワークアーキテクチャを共存させ、それぞれの利点を活用する必要があります。さらに、既存のセルを高密度化することで、不足するスペクトラムリソースを再利用できます。今後数年で、このようなトレンドにより分散基地局は小規模なデータセンターのようになるでしょう。一方、クラウドRANを多数の小規模データセンターに分割することで、リモートラジオヘッドを使用した場合の厳しいレイテンシと同期要件を克服できる可能性があります。

 2つのアーキテクチャは、途中で収束するかもしれません。クラウドRANとMECの両アーキテクチャは、互いに補完して共存できます。クラウドRANはエッジコンピューティングノードのレイテンシと近接の利点を活用でき、エッジコンピューティングはネットワークの配備と管理、サービスプロビジョニングを集中化させる利点を活用できます。

 業界が5Gの展開に向け加速する中で、これら2つのアーキテクチャが今後3〜5年でどのように採用されるかは、時を経なければ分かりません。2つのアーキテクチャのデリケートなバランスは、エンドユーザーアプリケーション、ネットワークの配備とメンテナンスのコストに基づくオペレーターの好み、機器ベンダーが提供するシステムソリューションといった要因に左右されることになるでしょう。

明らかな勝者は存在しない――バランスが重要だ

 要するに、今後ますますワイヤレスネットワークの種類は増えるものと思われます。明らかな勝者は存在しないでしょう。ワイヤレスブロードバンドサービスを効率的に提供するには、クラウドを利用したRANと、モバイルエッジコンピューティング機器のバランスを保つことが必要です。極端に一方に偏ることなく、ブロードバンドワイヤレスエコシステムでバランスの取れた投資を行い、補完的なテクノロジーを構築し続けることで、2020年の情報社会に効率的なサービスを提供できるのです。

【著:Harpinder Singh Matharu/Xilinx(ザイリンクス)】

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