アナログ・デバイセズは、単一のセンサーのみで対象者の位置、近接度、ジェスチャーを測定する光学センサー「ADUX1020」を発表した。単一点検出と強い周辺光を除去する機能を搭載している。
アナログ・デバイセズは2016年6月、単一のセンサーのみで対象者の位置、近接度、ジェスチャーを測定する、ジェスチャー認識用光学センサー「ADUX1020」を発表した。
ジェスチャー認識は、ビルや産業機器向け制御パネルで利用されるユーザーインタフェース方式で、動作や手振りだけでデバイスと交信する。湿った場所や制御パネルに手が届きにくい場合など、画面タッチによる使用が困難な状況では、ジェスチャー認識が特に重要となっている。
従来の光学センサーは、異なる角度から複数のセンサーで対象を認識するため、信号を統合するのが困難とされていた。直射日光や高周波LED、蛍光灯など、周辺光の影響も受けやすく、ジェスチャーの正確な認識を阻害することが指摘されていた。
ADUX1020は、単一点検出に加え、強い周辺光を除去する機能を搭載。従来品に比べて検出精度が向上し、過酷な照明環境下でも正確な操作を可能にした。また、搭載した機器の信頼性を高めるほか、システム開発に必要な部品点数を削減でき、設計を簡素化してコスト低減にもつながるという。
パッケージは、2×3mmの8ピンLFCSPで、既にサンプル出荷と量産出荷を開始している。1000個購入時の単価は3.49米ドル。メイン評価用ボードと追加評価用ボードは、それぞれ119米ドル/29米ドル(1ユニットあたり)となっている。
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