ネットワークにノードを追加することは、インクルージョンと呼ぶ。ノードを削除することはエクスクルージョンと呼んでいる。Node IDを設定できるのは、ネットワーク内に1つだけと規定された「Gateway Primary Controller」である。
Home IDは、Z-Waveアライアンスにより管理されており、完全にユニークな番号が付加される。ゲートウェイには、工場からの出荷時にHome IDが付加される。
なお、Z-Waveでは、複数のゲートウェイが同じネットワーク、同じHome IDで動作することを求めている。Primary Controllerとして既に動作しているゲートウェイがあるネットワークに、追加でゲートウェイをインクルージョンした場合、追加されたゲートウェイは「Secondary Controller」として、Home IDとNode IDが割り振られれる。
一方、スレーブデバイスとなるセンサー類は、工場出荷時には、Home IDもNode IDもなく出荷される。実際に使用する際は、インクルージョンされたとき、ゲートウェイからHome IDおよびNode IDが割り振られる。
Z-WaveのMAC層は、最大64バイトまでのPHY(Physical layer:物理層)フレームを使用する。このフレームで規定されたデータが、実際に送受信に使われる。
<構造>
・Home ID:4バイト
・送信元のNode ID:1バイト
・フレーム制御データ:2バイト
・フレームの長さ:1バイト
・送信先のNode ID:1バイト
・データ格納部分:最大54バイト
・チェックサム:1バイト
フレーム制御のデータは、ヘッダのタイプ指定、スピード、ルーティングされたフレームかどうかのフラグ、シーケンスナンバーなどが格納されている。フレームの最後には、チェックサムが付加される。データを間違いなく送受信できたか確認を行う。
<データ送受信のシーケンス>
(1)データパケットの受信
(2)チェックサムの確認→間違いがない
(3)Home IDの確認→Home IDが一致
(4)Node IDの確認→送信先に指定された受取り側のNode IDが一致
(5)Ack(受取確認のデータパケット)を送信
次回は、Z-Waveのルーティングによるメッシュネットワークについて解説し、なぜZ-Waveが相互互換性を実現できているのかを、引き続きひもといていく。
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