図1の動作値を想定し、複数の複雑な係数とゼロlleak(rC=0)の組み合わせ、または簡略化したフライバック式のどちらかを考慮して、式23で与えられる応答をプロットすると、図10に示すように、振幅と位相両方の応答プロットは正確に重なります。
次のテストは、lleakを10μHに設定し、Mathcadから得られたプロットと小信号に対するSPICEシミュレーションから得たプロットを重ね合わせることです。図11に示すように、これらの曲線は正確に重なるので、漏れインダクタンスを考慮して数学的に導いた伝達関数が正しいことを確認できます。
最後に、ここまでのモデル化アプローチを別のシミュレーションプラットフォームと比較するために、筆者の同僚であるカピージャ博士は、第1回で導入した、簡略化したサイクル単位のモデルを、Simplisテンプレートを使用してプロットし(図12)、複数の構成を実行して小信号応答を抽出しました。結果を図13に示します。小信号モデルを使用して取得したSPICEシミュレーションの結果は以下をご参照ください。
漏れインダクタンスが1μHの場合、Simplisはわずかに小さいQを示しています。おそらく、シミュレートした回路で選択されたスイッチング素子のいくつかに固有の損失が原因と考えられます。漏れインダクタンスがそれより大きい(10μHおよび30μH)場合、一致度は非常に良好で複数の曲線がほぼ重なっています。
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