UAV用トランスポンダー向けRF LDMOSトランジスタ:NXP AFV10700H
NXPセミコンダクターズは、無人航空機(UAV)用のトランスポンダー向けRF LDMOSトランジスタ「AFV10700H」を発表した。サイズはクレジットカードの約半分と小型ながら、最大700W出力を可能にした。
NXPセミコンダクターズは2017年6月、無人航空機(UAV)用のトランスポンダー向けRF LDMOS(Laterally Diffused Metal Oxide Semiconductor:横方向拡散金属酸化膜半導体)トランジスタ「AFV10700H」を発表した。サイズはクレジットカードの約半分と小型ながら、最大700W出力を可能にした。商用ADS-B、無人航空機、軍用敵味方識別などのパルスアプリケーションに活用できる。
RFパワーLDMOS「AFV10700H」
パッケージは、小型のNI-780エアキャビティパッケージを採用。従来のLDMOSソリューションが使用しているNI-1230パッケージに比べ、スペースを40%削減できる。熱抵抗が小さいため、ヒートシンクの小型化を可能にし、トランスポンダーの重量を低減する。
電源電圧は52V(標準)で、周波数は1030M〜1090MHz。50V動作では、56%の効率で1090MHz時に700W P1dBを出力する。また、52V動作では、52%の効率で1030MHz時に850W P1dBを出力する。熱インピーダンスが低いため、モードS拡大長メッセージ(ELM)やリンク16などの高デューティファクタパルストレインをサポートする。
現在量産中で、1030M〜1090MHz狭帯域動作向けのレファレンス回路も用意している。
- マクロ基地局向け高出力LDMOSパワートランジスタ
NXPセミコンダクターズは、1805M〜2690MHzで動作する携帯電話のマクロ基地局向けのLDMOSトランジスタ「Airfast 3 RFパワートランジスタ」を発表した。最大53%の効率を達成している。
- 最大65Vに対応する1800Wの連続波RFトランジスタ
NXPセミコンダクターズは、最大65Vまでの電源電圧に対応する新たなLDMOS技術を発表した。併せて、同技術をベースとした連続波(CW)RFトランジスタ「MRFX1K80」を開発し、サンプル提供を開始した。
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電子回路に広く利用されているトランジスタは、長期間使用しているとブレークダウンに起因する劣化や破損を起こすことがある。ブレークダウンの要因は基板内に隠れていて見つけにくいが、絶対最大定格のある項目に注意を払うことで問題を解決できることがある。
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日本テキサス・インスツルメンツは、60V動作のNチャネルパワーFemtoFETトランジスタを発表した。オン抵抗は54mΩで、従来のロードスイッチに比べ、システムの電力損失を90%削減できる。
- GaNに対する疑念を晴らす
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