ユーザーが知らず知らずのうちにウェイトステート数の設定を間違えることが多々あります。すると多くの場合、フォールトが発生し、マイコンは動作を停止します。
過去に、「常温では全く問題なく動作していたが、高温状態で誤動作が発生する」というトラブルがありました。詳しく調べると、ユーザーがウェイトステート数の設定を間違えていたのが主原因でした。
ほとんどのマイコンは、データシートに記載されている規格値は若干マージンをもって設定されているので、データシートの値よりも悪条件でも動作できます。そのため、ウェイトステート数の設定を間違えていても、条件によっては、問題なく動作してしまうことがあります。さらにマージンの量はマイコン個体や製造ロットでばらつきます。そのため、ユーザーは限定された条件でしか動作チェックをしていないと、ウェイトステート数の設定ミスを見逃す可能性があります。したがって、開発時に、ソフトウェアの詳細なチェックに加えて、さまざまな使用条件で動作チェックを行うことをお勧めします。
技術的には、ある程度高速なフラッシュメモリは作れます。しかし、高速なフラッシュメモリは一般的に消費電流が大きく、モジュールサイズが大きいので、マイコンの電気的特性と価格に影響を及ぼします。そこで、普通は、マイコンの用途や価格帯に合わせた仕様のフラッシュメモリが搭載されています。
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