SENTプロトコルを備えたリニアホールセンサー:TDK HAL1890
TDK-Micronasの製品に、SENT出力を備えたリニアホールセンサー「HAL1890」が追加された。デジタル出力信号監視機能を備え、SENTデータフォーマットや、高速・低速信号伝達チャンネルにおけるエラー情報の送信をサポートする。
TDKは2019年3月、同社子会社のTDK-Micronas(TDKミクロナス)の製品に、SENT(SAE J2716 Rev.4)出力を備えたリニアホールセンサー「HAL1890」を追加したと発表した。現在、サンプルを出荷中で、同年下半期に量産を開始する。
リニアホールセンサー「HAL1890」のイメージ
デジタル出力信号監視機能を持つHAL1890は、SENTデータフォーマット(H.2&H.4)や、高速・低速信号伝達チャンネルにおけるエラー情報の送信をサポートする。また、出力信号クランピングによって検知した、過小過大電圧、アンダーオーバーフロー信号パス、過電流などの障害をエラー情報として送信する。
信号パスは外部のプログラミングによって柔軟性を持ち、磁場範囲や感度、オフセット、温度係数などの特性は不揮発性メモリ内でプログラムする。プログラミングインタフェースを通して、1本の外部出力ピンで複数のセンサーを同時にプログラムできる。
また、磁気入力信号からカスタマイズ可能な出力を生成し、10ビットの出力解像度で最大5kHzバンド幅まで対応する。計測磁界範囲は40〜160mT、ジャンクション温度は−40〜+170℃となっている。
同製品はAEC-Q100の評価済みで、鉛フリーの3ピンTO92-UAパッケージで提供される。パッケージの3本のピンは、インラインタイプ(ピン間が1.27mm)と、溶接を容易にするスプレッドタイプ(同2.54mm)をそろえた。
同社では、ロータリシフタやギア位置センシングなど、自動車向けの回転小角度検出、直線位置検出を主な用途としている。
- 診断機能の高い組み込みモーターコントローラー
TDKは、64Kバイトのフラッシュメモリと4KバイトのSRAMを備えた、車載用組み込みモーターコントローラー「HVC 4420F」を発表した。スマートアクチュエーターにおける拡張された診断機能により、自動車メーカーの要件に対応する。
- 定格電圧40Vの車載用小型金属磁性材インダクター
TDKは、車載用小型金属磁性材インダクター「TFM252012ALVA」シリーズを開発し、量産を開始した。3mm角以下の小型サイズながら定格電圧40Vを可能にし、車載12Vバッテリーから直接入力接続される電源回路で使用できる。
- 低背ユニット型ピーク負荷対応AC-DC電源
TDKは、薄型低背ユニット型のピーク負荷対応AC-DC電源「CUS200LJ」を発表した。自然空冷と伝熱放熱の2種類の放熱方式を選択でき、自然空冷では最大120Wまで、伝熱放熱では最大150Wまで使用できる。
- 効率93%、ユニット型電源の120W・240W出力モデル
TDKは、DINレール取り付け専用ユニット型電源「DRJ」シリーズに、120W出力モデル「DRJ120」と240W出力モデル「DRJ240」を追加する。制御回路設計や各種部品を最適化し、最大効率93%を達成している。
- 従来比で直流抵抗を半減した積層チップビーズ
TDKは2018年8月7日、電源ラインのノイズを除去する、積層パワーチップビーズ「MPZ0603-H」シリーズを開発したと発表した。従来比で直流抵抗が2分の1に、定格電流が2倍になっている。
- フィルター用途の高信頼性3相フィルムコンデンサー
TDKは、フィルター用途向けにEPCOS MKD 3相フィルムコンデンサー「B3237」シリーズを発表した。IEC 61071基準で、製品寿命は定格電圧で約10万時間、静電容量の最大低下率は初期値から3%となっている。
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