CAN FD Class3対応のコモンモードチョークコイル : 村田製作所 DLW32SH101XF2
村田製作所は、次世代車載ネットワーク規格CAN FD対応の巻線コモンモードチョークコイル「DLW32SH101XF2」を発表した。IEC62228-3でCAN FD用CMCCに求められる、DCMR Class3に適合している。
村田製作所は2019年7月、次世代車載ネットワーク規格CAN FD対応の巻線コモンモードチョークコイル(CMCC)「DLW32SH101XF2」を発表した。IEC62228-3でCAN FD用CMCCに求められる、DCMR(Differential to Common Mode Rejection) Class3に適合している。同年8月から量産を開始している。
CAN FD対応巻線コモンモードチョークコイル「DLW32SH101XF2」
DCMRは、ディファレンシャル成分がコモン成分に変わるモード変換量のことを示す。DLW32SH101XF2は、CMCCを構成する2つのコイルの特性ズレを極小化し、DCMRの悪化を抑えた。これにより、最も厳しいDCMR特性のClass3に適合。特に、数百kHz以上の低周波数帯では、最高水準のDCMRを満たすとしている。
定格電流は115mA、定格電圧は50VDC、耐電圧は125VDC。直流抵抗は最大2.1Ω、絶縁抵抗は最小10MΩで、コモンモードインダクタンスは100μH。サイズは3.2×2.5mmと小型で、質量は0.069g。車載電子部品規格AEC-Q200に準拠し、−40〜+125℃の温度範囲で使用できる。
主な用途として、データ伝送速度最大1Mビット/秒のCANからより高速なCAN FDへの置き換えが進む、自動車のパワートレイン、セーフティーなどを見込む。
5GHz帯ノイズ対策に特化したノイズフィルター
村田製作所は、5GHz帯のノイズ対策に特化した小型ノイズフィルター「BLF03VK」シリーズを発表した。Wi-Fi通信時に干渉する5GHz帯のノイズを除去し、データの処理能力や転送速度を向上する。
60GHz対応のミリ波帯RFアンテナモジュール
村田製作所は、通信事業者の基地局など、屋外での用途に適した「ミリ波帯(60GHz)RFアンテナモジュール」を発表した。無線LAN規格IEEE802.11adに対応し、次世代高速ワイヤレスネットワークの構築に必要な大容量通信を可能にする。
世界最小のフェライトビーズノイズフィルター
村田製作所は、小型のフェライトビーズノイズフィルター「BLMME」シリーズを商品化した。長さ0.3×幅0.15×高さ0.225mmで底面積は従来品の56%だが、微細加工技術により、従来品と同等のインピーダンス特性や直流抵抗特性を維持している。
車載高速LAN用コモンモードチョークコイル
村田製作所は、車載向け高速LAN規格1000BASE-T1に対応した、コモンモードチョークコイル「DLW32MH101XT2」のサンプル出荷を開始した。最大1Gビット/秒の通信速度に対応し、独自の巻き線技術により、業界最小の小型化に成功している。
車載市場向け高ESD耐圧のパワーインダクター
村田製作所は、車載市場向けに高いESD耐圧特性を備えた、パワーインダクター「DFE2HCAH」「DFE2MCAH」シリーズを発表した。小型、大インダクタンスでありながら絶縁性に優れ、それぞれ1kV、500Vと高いESD耐圧特性を持つ。
IoT機器に適したコイン形リチウム電池
村田製作所は、IoT機器に適したコイン形リチウム電池のラインアップに2タイプを追加した。最大パルス放電電流50mAの「大電流タイプ」と、使用温度範囲を−40〜85℃に拡大しつつ、耐熱タイプより価格を抑えた「準耐熱タイプ」だ。
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