1.マイコンボード上のLEDを連続点滅させる
事前に、LED点滅用に汎用IO(PC3:26ピン)を出力プッシュプルに設定し、内蔵発振回路(16MHz)または外部発振回路(8MHz)のクロックを分周せずにマスタークロック、CPUクロックとしておく。汎用IOのハイ/ロー出力を繰り返してLEDを点滅させる。
2.ノイズシミュレータから、35ミリ秒間隔でノイズを印加
実験の種類によって適所に印加する。実験1、2ではマイコンから最も遠い位置の配線材のビニル被覆をワニ口クリップで挟み、実験3では上側のアルミ板の角をワニ口クリップで挟む方法とする。
徐々にノイズ電圧を上昇させ、LED点滅が正常でなくなった際のノイズの電圧レベルを記録する。
※注意※実験条件は、実験内容に応じて若干変更する。
実験1:リセットラインのノイズ耐量の測定結果(図2)
(a)単線、フェライトコアなし、リセットライン上へのノイズ印加
⇒28.4V
(b)撚り線、フェライトコアなし、リセットライン上へのノイズ印加
⇒71.0V
(c)単線、フェライトコアあり、リセットライン上へのノイズ印加
⇒40.0V
(d)撚り線、フェライトコアあり、リセットライン上へのノイズ印加
⇒94.0V
(a)を基準とすると、(b)単線を撚り線にしただけでEMS耐性が71÷28.4=2.54倍に向上していることが分かる。また、(c)フェライトコアの追加のみで40÷28.4=1.43倍に、(d)撚り線かつフェライトコアありの場合には94÷28.4=3.36倍となった。
フェライトコアは高価であり、実使用上のコストを考慮すると採用が難しい側面があるため、改善効果がかなり高く、コスト面も比較的安価である撚り線が実使用上では採用しやすい対策だと考えられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.