シリコン・ラボラトリーズは、クロックICと水晶振動子を同一パッケージに統合したクロックジェネレーター「Si5332」を発表した。新しいマルチプロファイル機能によって、最大16種類のクロックツリー構成を、単一のICに統合できる。
シリコン・ラボラトリーズは2018年8月、クロックICとレファレンスとなる水晶振動子を同一パッケージに統合した、クロックジェネレーター「Si5332」を発表した。クロックICと水晶振動子の統合により、これまで発生していた設計上の制約が解消する。また、プリント基板上の省スペース化や柔軟な配線も可能になる。
Si5332は、同社のMultiSynth技術により、どの出力周波数でも優れた低ジッタ性能を発揮する。外付けのレファレンスクロックを使用した場合のジッタ性能は190フェムト秒RMS。内蔵の水晶振動子を使用した場合、175フェムト秒RMS(12k〜20MHz)とさらに低くなる。
最大12チャンネルのクロック出力と、各出力単位でLVDSやLVPECL、HCSL、LVCMOSなどの信号フォーマットが選択可能だ。また、振幅タイプ(1.8〜3.3V VDDO)をサポートし、FPGA、ASIC、イーサネットスイッチ、プロセッサ、SoC(System on Chip)、PCIe(PCI Express)を含む高速SerDesに対応する。
また、新しいマルチプロファイル機能により、最大16種類のクロックツリー構成を単一のICに統合できる。これまでの水晶発振器とバッファ、クロックジェネレーターとバッファといったクロックツリーを、Si5332という単一型番に置き換えられるため、プラットフォームや設計仕様が異なる部品の認定作業を合理化する。
パッケージはQFNで32、40、48ピンがある。出力オプションは6、8、12。サンプルおよび、量産出荷に対応し、評価ボードも用意した。
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