小型の車載用降圧型スイッチングレギュレーター:エイブリック S-19932、S-19933
エイブリックは、車載用降圧型スイッチングレギュレーターの新シリーズ「S-19932」「S-19933」を発売した。小型パッケージの採用により、周辺部品を含めてフットプリントを縮小できるため、車載カメラモジュールなどの小型化要求に応える。
エイブリックは2020年3月、車載用降圧型スイッチングレギュレーターの新シリーズ「S-19932」「S-19933」を発売した。2.46×1.96×0.5mmのHSNT-6(2025)パッケージを採用している。
車載用降圧型スイッチングレギュレーター「S-19932」「S-19933」のイメージ
発振周波数は2.2MHzで、周辺部品を含めたフットプリントの小面積化が可能なため、車載カメラモジュールなどで高まっている小型化の要求に対応する。なお、パッケージは、ガルウイングタイプのHTMSOP-8(2.9×4.0×0.8mm)も選択できる。
両シリーズともに18V入力(定格22V)で、カメラモジュールの電源に適している。出力電流は600mA。125℃で動作する。出力電圧は、外付け抵抗により1〜12Vの範囲で設定可能だ。また、スロープ補償回路や位相補償回路を最適化したことで、負荷変動に対して素早く過渡応答する。
S-19932シリーズはPWM制御で、S-19933シリーズはPWMとPFMの切り替え制御となっている。S-19933シリーズには、PFM制御時でもリップルを低減できる独自の低リップル回路が採用されており、リップル対策用の外付け容量値を小さくして、機器の小型化やコストの削減に貢献する。
両シリーズは、PPAP(生産部品承認プロセス)に対応済みで、今後、車載ICの品質規格AEC-Q100 Grade1にも対応する予定だ。
- 人工衛星向けデュアル出力POLレギュレーター
ルネサス エレクトロニクスは、同期整流降圧スイッチングレギュレーターとLDOリニアレギュレーターを1チップに集積した「ISL70005SEH」を発表した。人工衛星搭載のFPGAやDDRメモリへの電力供給に用いる部品点数や消費電力を削減する。
- 48V系車載用100V耐圧NチャネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、48V系車載用途向けの100V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「XPH4R10ANB」「XPH6R30ANB」を発売した。ウェッタブルフランク構造のSOP Advanceパッケージを採用しており、基板実装状態の自動外観検査が可能だ。
- 小型の車載用降圧型スイッチングレギュレーター
エイブリックは、車載用降圧型スイッチングレギュレーター「S-19902」「S-19903」シリーズを発表した。2.0×3.0×0.5mmの小型HSNT-8パッケージを採用し、車載カメラモジュールや各種車載コントロールユニットの小型化に対応する。
- 低静止電流のスイッチングレギュレーター
日本テキサス・インスツルメンツは、静止電流が60nAと低い、スイッチングレギュレーター「TPS62840」を発表した。バッテリーで常時稼働する多様なソリューションのサイズを縮小し、効率を向上する。
- スイッチングレギュレータのノイズを包括的に理解する
スイッチングレギュレータでは、3種類のノイズが発生します。スイッチングに伴うリップル、広帯域にわたるノイズ、高周波のスパイクの3つです。本稿では、まずこれらについて詳細に説明します。その上で、入力ノイズの抑制に関連する項目として、スイッチングレギュレータのPSRRについて解説を加えます。スイッチングレギュレータのノイズについて包括的に理解するのは、低ノイズの設計を実現する上で非常に重要なことです。それにより、スイッチングレギュレータの後段にLDOレギュレータを配置する必要がなくなり、電力変換効率の向上、ソリューションのサイズの縮小、設計コストの低減を実現できるからです。
- 効率98%の双方向昇降圧コントローラー
アナログ・デバイセズは、双方向昇降圧スイッチングレギュレーターコントローラー「LT8708」「LT8708-1」を発表した。同じあるいは異なる電圧の2つのバッテリー間で動作し、最大98%の効率を確保できる。
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