STマイクロエレクトロニクスは、フライバックコンバーター向け2次側同期整流コントローラー「SRK1000A」「SRK1000B」を発表した。高効率、低消費電力のため、充電器、アダプター、USB Power Deliveryコネクター用途に適している。
STマイクロエレクトロニクスは2020年5月、フライバックコンバーター向け2次側同期整流(SR)コントローラー「SRK1000A」「SRK1000B」を発表した。両製品ともに、1000個購入時の単価は約0.26米ドルだ。
SRK1000A、SRK1000Bは、高効率と低消費電力を特徴とする。適応型アルゴリズムによるターンオフ回路を採用し、高速ターンオンと、遅延時間の最小化が可能になるよう設計されている。これにより、同期整流MOSFETの導通時間が最大化し、システム効率が向上。また、寄生インダクタンスによる影響を最小限に抑えるための外付け部品が必要なくなるため、部品数も削減できる。
疑似共振コンバーターや、連続、不連続の導通モード混合の固定周波数動作に対応。ターンオン後の待機時間(TON)を抵抗値で設定して、ノイズ由来の誤動作を防止できる。ターンオフ後の待機時間(TOFF)は固定で、SRK1000Aが2マイクロ秒、SRK1000Bが3マイクロ秒となっている。
両製品ともに、1次側コントローラーのバーストモード動作を検知するか、同期整流MOSFETの導通時間が最小TONの設定値を下回る場合は、省電力のスリープモードに移る。スリープ時の暗電流は160μAだ。
動作周波数は最大300kHz。電源電圧は4.5〜32V、ドレインソース間電圧は100V。出力電流はシンク側が最大1A、ソース側が最大0.6Aだ。外付けのNチャンネル同期整流MOSFETのゲートを制御可能で、充電器、アダプター、USB Power Delivery(USB PD)コネクターでの利用を見込む。
大きさは2.9×2.8mmで、6ピンのSOT23-6Lパッケージで提供する。
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