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デジタルキー向けNFCリーダーライターICSTマイクロ ST25R3920

STマイクロエレクトロニクスは、自動車用デジタルキー向けのNFCリーダーライターIC「ST25R3920」を発表した。キーの解施錠などの応答速度、ノイズ源の干渉に対する耐性が向上したほか通信距離も延長し、スマートフォンとの通信を最適な状態に保つ。

» 2020年06月23日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは2020年5月、自動車用デジタルキー向けのNFCリーダーライターIC「ST25R3920」を発表した。同社のNFC、RFID向けソリューション「ST25R」ファミリーの新製品で、デジタルキーの施錠や解錠、エンジンスタートなどの応答速度が向上し、通信距離も延びている。

自動車用デジタルキー向けのNFCリーダーライターIC「ST25R3920」

最大1.6WのRF連続出力パワーと最大2.5Wのピーク入力パワーで動作

 同社独自のダイナミックパワー制御技術により、最大1.6WのRF連続出力パワーと最大2.5Wのピーク入力パワーで動作する。NFC ForumのReader Devicesカテゴリーでも認証を取得しており、P2Pを含む全てのNFCモードに対応するNFCユニバーサルデバイスとして使用できる。EMVCo 3.0規格にも準拠し、電気自動車の充電サービスのほか、車載用NFC決済端末として利用できる。

 また、ノイズ抑制レシーバー技術により、ノイズ源の干渉に対する耐性が向上した。EMC(電磁気的両立性)対策や各種認証取得を簡略化できる。自動アンテナチューニングで外部環境由来のチューニング変動を自動で補正し、スマートフォンとの通信を最適の状態に保つことができる。

 デジタルキーは、スマートフォンで自動車の施錠、解錠ができるだけでなく、操作権限を友人などと共有、管理できる機能も持つ。そのため、自動車の所有の新形態であるサブスクリプションサービスなどで活用できる。同製品は、CCC(Car Connectivity Consortium)のDigital Key Release 2.0規格に準拠しており、通常の操作ができないほどスマートフォンの電池が減っていても、キーを使用できる。

 既に量産を開始しており、ドアハンドルやBピラー、センターコンソールなど、アンテナサイズが限られる狭い場所での利用に適している。

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