STマイクロエレクトロニクスは、NFC技術とPWMロジックを組み合わせた、NFCダイナミックタグIC「ST25DV-PWM」を発表した。非接触通信によって、製品の稼働中でもソフトウェアパラメーターを設定できる。
STマイクロエレクトロニクスは2018年10月、非接触通信によって、稼働中の製品のソフトウェアパラメーターを設定できる、NFCダイナミックタグIC「ST25DV-PWM」を発表した。1000個購入時の単価は、シングル出力の「ST25DV02K-W1」が約0.37米ドル、デュアル出力の「ST25DV02K-W2」が約0.45米ドル。TSSOP-8またはSO-8パッケージで提供する。両製品ともサンプル出荷中だ。
ST25DV-PWMは、NFC技術とPWM(パルス幅変調)ロジックを組み合わせたタグICで、パルス幅、周期メカニズムを使用して制御信号を生成する。ST25DV-PWMには、ST25DV02K-W1、同-W2があり、W1は4mAのプッシュプルPWM出力を1つ、W2は2つ搭載する。PWM出力は、機器のPWMブロックの電源がオンになるとRF回路とは独立して作動し、機器の動作中でもNFCインタフェースを介して設定変更できる。
ST25DV02K-W1、同-W2ともに2KビットのEEPROMを搭載し、NFC Type5およびISO、IEC15693準拠のRFIDインタフェースからアクセス可能な256バイト(64ブロック)のユーザーデータ用メモリを含んでいる。
PWMジェネレーターのパルス幅分解能は62.5ナノ秒。これは最低周波数(488Hz)での15ビットの分解能、最大周波数(31.25kHz)での9ビットの分解能に当たる。
動作温度範囲は−40℃から非接触インタフェースでは85℃まで(PWMインタフェースでは105℃まで)で、電源デカップリングコンデンサー以外、発振器などの外付け部品は不要だ。
また、認証用TruST25デジタル署名などのデータ保護機能が搭載され、32ビットおよび64ビットの独立したパスワード保護領域で、内蔵EEPROMへの不正アクセスを防止する。
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