BMSでASIL-D準拠のデータ収集システム:マキシム MAX17852
マキシム インテグレーテッド プロダクツは、車載バッテリーマネージメントシステムの電圧や電流、温度、通信においてASIL-Dに準拠したデータ収集システム「MAX17852」を発表した。
Maxim Integrated Products(マキシム インテグレーテッド プロダクツ)は2021年2月、車載バッテリーマネージメントシステム(BMS)においてASIL-Dに準拠した14チャンネルのデータ収集システム「MAX17852」を発表した。既に販売を開始していて、1000個以上購入時の単価は7.52米ドルになる。
同製品は、BMSの電圧や電流、温度、通信においてASIL-Dに準拠しており、高い安全性を有する。利得誤差が少ない電流検出アンプを用いていて、精度が高く時間的に整合した電流測定が可能になった。
「MAX17852」の使用イメージ
室温で±0.45mV(typ)のセル電圧を測定でき、5〜40℃の温度範囲での誤差は最大±2mV。電流検出アンプの性能は±300mVで、最大256倍の利得設定および、0.3%の電流検出利得誤差を有する。
また、内蔵した電流検出アンプにより、セル電圧および温度と併せて電流情報を取得するほか、検出部品としてホール効果センサーとシャント抵抗の両方を使用できる。さらに、電流検出アンプを内蔵することで、最大20%コストを低減する。
動作温度範囲は−40〜+125℃。パッケージは64ピンのLQFPを採用し、最大16%の小型化により、基板スペースを節約する。
評価キット「MAX17852EVKIT#」も提供し、単価は250米ドルに設定している。
- 14セル対応のリチウムイオンバッテリーIC
ルネサス エレクトロニクスは、第4世代のリチウムイオンバッテリーマネジメントIC「ISL78714」を発売した。14セルに対応し、高精度なセル電圧監視と広範囲なシステム診断により、ハイブリッド車などの電池寿命と航続距離を最大化する。
- 二重保護機能付きのNO型ソリッドステートリレー
リテルヒューズは、電流制限回路とサーマルシャットダウン回路を組み込んだNO型ソリッドステートリレー「CPC1561B」を発表した。自動復帰機能も備え、ダウンタイムや修理コストの削減、システム障害の回避に貢献する。
- 車載用バッテリーモニターバランサー
日本テキサス・インスツルメンツは、車載用バッテリーモニターおよび、バランサーの「BQ79616-Q1」を発表した。システム電圧や温度を高精度に測定し、ハイブリッド電気自動車や電気自動車のASIL-Dへの準拠を効率化する。
- 自己放電モニタリングが可能な高精度リチウムイオン残量ゲージIC
Maxim Integrated Productsは、高精度リチウムイオン残量ゲージおよび保護回路である「MAX17320」を発表した。マルチセルバッテリーで駆動する製品の動作時間を延長し、自己放電をモニタリングできる。
- 車載向けセーフティパワーマネジメントIC
NXPセミコンダクターズは、セーフティ機能を備えた車載向けパワーマネジメントIC「FS26」を発表した。ECU開発に必要なハードおよびソフトウェア、セーフティ機能を備えており、自動車安全水準の「ASIL B」「ASIL D」に対応する。
- 16セル対応のバッテリーフロントエンドIC
ルネサス エレクトロニクスは、産業用モビリティ向け16セル対応バッテリーフロントエンドIC「ISL94216」を発売した。同社のICを組み合わせたインバーター制御向け「48Vモビリティソリューション」の提供も開始した。
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