2012サイズの車載PoC向けインダクター : 村田製作所 LQW21FTシリーズ
村田製作所は、2012サイズの車載PoCインタフェース用広帯域インダクター「LQW21FT」シリーズを発表した。広帯域かつ高インピーダンスのため、インダクタの個数と実装スペースを削減できる。
村田製作所は2021年4月、2012サイズ(2.0×1.2mm)の車載PoCインタフェース用広帯域インダクター「LQW21FT」シリーズを発表した。0.47〜2.0μHの幅広いインダクタンスを用意し、同年5月から量産を開始する。
LQW21FTシリーズは、独自のセラミック材料やコイル構造を採用。LQW21FTと従来品の「LQW32FT」を組み合わせた回路は、通常のフィルター回路に用いる汎用インダクターを組み合わせた場合に比べ、面積を最大50%削減できる。
ラインアップは、インダクタンス0.47μHの「LQW21FTR47M0H」、0.82μHの「LQW21FTR82M0H」、1.0μHの「LQW21FT1R0M0H」、1.5μHの「LQW21FT1R5M0H」、2.0μHの「LQW21FT2R0M0H」の5種を用意する。インダクタンス変化率に基づく定格電圧は、それぞれ1000mA、800mA、700mA、550mA、450mAになっている。
広帯域インダクター「LQW21FT」シリーズ
近年、高精細な車載カメラの搭載に伴い、自動車に多くのケーブルが用いられている。そのため、信号と電力を1本のケーブルで同時に伝送できるPoC回路の需要が高まっている。PoC回路では複数のインダクターを用いるため、広帯域かつ高インピーダンスのLQW21FTシリーズを使用することで、インダクタの個数と実装スペースの削減につながる。
「世界初」車載向けメタル積層チップパワーインダクター
太陽誘電は、車載向けメタル積層チップパワーインダクター「MCOIL MC」シリーズを発表した。全7製品のうち、1608サイズで公称インダクタンス0.47μHの「MCKK1608TR47MVC」は量産を開始している。同社によると、車載向けの1608サイズメタル系パワーインダクターの商品化は「世界初」。
定格電圧40Vの車載用小型金属磁性材インダクター
TDKは、車載用小型金属磁性材インダクター「TFM252012ALVA」シリーズを開発し、量産を開始した。3mm角以下の小型サイズながら定格電圧40Vを可能にし、車載12Vバッテリーから直接入力接続される電源回路で使用できる。
スマートフォン用薄膜電源系インダクター
TDKは、モバイル機器の電源回路用小型低背タイプの薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズを開発し、量産を開始した。従来品より直流抵抗を12%低減し、定格電流を4%向上させた。
車載PoC回路に対応する電源ライン用インダクター
村田製作所は、高速車載インタフェースPoC(Power Over Coax)対応の電源ライン用インダクター「LQW32FT」シリーズを発表した。3225サイズ(3.2×2.5mm)でインダクタンス47μHを可能にしている。
広帯域で高インピーダンスを確保する車載PoC用インダクター
TDKは、車載電子部品の品質規格AEC-Q200に準拠した車載PoC(Power over Coax)用インダクター「ADL3225V」シリーズを開発した。1M〜1000MHzの広帯域で高いインピーダンスを確保し、信号ラインと電源ラインを分離する。
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