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スマートフォン用薄膜電源系インダクターTDK TFM-ALDシリーズ

TDKは、モバイル機器の電源回路用小型低背タイプの薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズを開発し、量産を開始した。従来品より直流抵抗を12%低減し、定格電流を4%向上させた。

» 2019年06月21日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 TDKは2019年5月、モバイル機器の電源回路用小型低背タイプの薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズを開発し、量産を開始したと発表した。スマートフォンやタブレットなど小型モバイル機器の電源回路としての用途を見込む。サンプル価格は1個50円、当初の生産予定は月1000万個としている。

スマートフォン用薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズ

直流抵抗を低減し、定格電流を向上

 新製品の「TFM201208ALD-1R0MTCA」は、新たに開発した金属材料や製造プロセスの最適化によって、従来品「TFM-ALC」シリーズと比較して直流抵抗を12%低減。高い磁束飽和密度を持つ金属磁性材料を使用して直流重畳特性を改善したことにより、定格電流が4%向上した。

 直流抵抗の低減によって高負荷での電源回路の電力変換効率を改善し、閉磁路構造によって漏れ磁束を最小限に抑えられる。

 TFM201208ALD-1R0MTCAの外形サイズは2.0×1.25×0.8mm、重量は0.012g、動作温度範囲は−40〜+125℃。インダクタンスは1.0μH、直流抵抗は最大79mΩ、定格電流は2.5Aだ。

 今後は、1.6×0.8mmなどの小型形状のラインアップの拡充を図るとしている。

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