スマートフォン用薄膜電源系インダクター:TDK TFM-ALDシリーズ
TDKは、モバイル機器の電源回路用小型低背タイプの薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズを開発し、量産を開始した。従来品より直流抵抗を12%低減し、定格電流を4%向上させた。
TDKは2019年5月、モバイル機器の電源回路用小型低背タイプの薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズを開発し、量産を開始したと発表した。スマートフォンやタブレットなど小型モバイル機器の電源回路としての用途を見込む。サンプル価格は1個50円、当初の生産予定は月1000万個としている。
スマートフォン用薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズ
新製品の「TFM201208ALD-1R0MTCA」は、新たに開発した金属材料や製造プロセスの最適化によって、従来品「TFM-ALC」シリーズと比較して直流抵抗を12%低減。高い磁束飽和密度を持つ金属磁性材料を使用して直流重畳特性を改善したことにより、定格電流が4%向上した。
直流抵抗の低減によって高負荷での電源回路の電力変換効率を改善し、閉磁路構造によって漏れ磁束を最小限に抑えられる。
TFM201208ALD-1R0MTCAの外形サイズは2.0×1.25×0.8mm、重量は0.012g、動作温度範囲は−40〜+125℃。インダクタンスは1.0μH、直流抵抗は最大79mΩ、定格電流は2.5Aだ。
今後は、1.6×0.8mmなどの小型形状のラインアップの拡充を図るとしている。
- 薄さ約0.49mmの圧電タイプスピーカー
TDKは、設置場所を選ばず音を出せる圧電タイプの薄型スピーカー「PiezoListen」を発表した。同社の積層技術と素材技術を生かした高変位の薄型圧電素子により、既存製品と比較して低音域の出力を強化し、より広い音域が出力可能になった。
- 触覚フィードバック用ピエゾアクチュエーター
TDKは、触覚フィードバック用PowerHapピエゾアクチュエータシリーズから、小型の「0904H014V060」「1204H018V060」を発売した。アクチュエーターの特性に加え、逆圧電効果を用いたセンシング機能を備える。
- 診断機能の高い組み込みモーターコントローラー
TDKは、64Kバイトのフラッシュメモリと4KバイトのSRAMを備えた、車載用組み込みモーターコントローラー「HVC 4420F」を発表した。スマートアクチュエーターにおける拡張された診断機能により、自動車メーカーの要件に対応する。
- 定格電圧40Vの車載用小型金属磁性材インダクター
TDKは、車載用小型金属磁性材インダクター「TFM252012ALVA」シリーズを開発し、量産を開始した。3mm角以下の小型サイズながら定格電圧40Vを可能にし、車載12Vバッテリーから直接入力接続される電源回路で使用できる。
- 低背ユニット型ピーク負荷対応AC-DC電源
TDKは、薄型低背ユニット型のピーク負荷対応AC-DC電源「CUS200LJ」を発表した。自然空冷と伝熱放熱の2種類の放熱方式を選択でき、自然空冷では最大120Wまで、伝熱放熱では最大150Wまで使用できる。
- 効率93%、ユニット型電源の120W・240W出力モデル
TDKは、DINレール取り付け専用ユニット型電源「DRJ」シリーズに、120W出力モデル「DRJ120」と240W出力モデル「DRJ240」を追加する。制御回路設計や各種部品を最適化し、最大効率93%を達成している。
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