ロームは、600V耐圧のIGBT IPM「BM6337x」シリーズを発表した。放射ノイズと電力損失を低減した、定格電流10〜30Aの8種類を用意する。白物家電や産業機器のインバーターでの利用に適している。
ロームは2021年4月、600V耐圧のIGBT IPM(Intelligent Power Module)「BM6337x」シリーズを発表した。放射ノイズと電力損失を低減した、定格電流10〜30Aの8種類を用意する。2021年1月から月産10万個体制で量産を開始していて、サンプル単価は3000円(税別)。
IPMとは、パワー素子や駆動回路、自己保護機能などを1パッケージ化した製品のこと。ディスクリートとLSIで構成する場合に比べ、省スペースかつ設計を簡略化できる。
BM6337xシリーズは、内蔵FRD(Fast Recovery Diode)のソフトリカバリー性能と内蔵IGBTの最適化により、一般品に比べてピーク時の放射ノイズを6dB以上低減した。また、導通損失とスイッチング損失を削減することで、電力損失を同社比で6%低減し、一般品と同等の水準にしている。
温度モニター機能を改良しており、サーミスタと同等の±2%(2℃相当)を保証する。外付けサーミスタを削減できるため、部品点数や設計工数の削減につながる。
新機能として、製品識別機能も追加した。基板実装後にインピーダンス測定器で製品を識別できるため、製品の誤実装を防止する。
38.0×29.4×3.5mmのHSDIP25パッケージ、または38.0×33.7×3.5mmのHSDIP25VCパッケージで提供する。白物家電や産業用ロボット向け小容量モーターなどのインバーター、インバーター制御のコンプレッサー、モーター搭載アプリケーションに適している。
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