低オン抵抗、高電力密度の40V MOSFET:Nexperia BUK7S0R5-40H、PSMNR55-40SSH
Nexperiaは、40VパワーMOSFETの新製品として、車載向けの「BUK7S0R5-40H」と産業機器向けの「PSMNR55-40SSH」を発表した。オン抵抗が0.55mΩと低く、電力密度も向上している。
Nexperiaは2021年5月、40VパワーMOSFETの新製品として、車載向けの「BUK7S0R5-40H」と産業機器向けの「PSMNR55-40SSH」を発表した。従来型の2個の並列接続部品を1個で代替でき、製造工程がシンプルになる。
オン抵抗(RDS(on))が0.55mΩで、同社の40V MOSFETの中で最も低い値を記録している。電力密度も向上しており、従来のD2PAK製品に比べて50倍以上になっている。
40VパワーMOSFET「BUK7S0R5-40H」のイメージ 出典:Nexperia
1ミリ秒、20VDSの動作条件でのSOA(安全動作領域)が35Aで、10ミリ秒、20VDSでは17A。測定値でシングルパルスアバランシェ定格(EAS)は2.3J、ID電流定格は500Aになった。
車載向けのBUK7S0R5-40Hは、車載用電子部品規格「AEC-Q101」に準拠し、同規格の要求値に対して2倍超の信頼性を有する。ブレーキやパワーステアリング、バッテリー逆接保護などの用途に適する。
産業機器向けのPSMNR55-40SSHは、電動工具や家電、ファンなどのバッテリー絶縁や電流制限、電子ヒューズ、モーター制御などの用途に適する。
両製品ともに、同社独自のパッケージ「LFPAK」を採用。サイズは8×8×1.7mmになっている。
- 車載向けSWF採用のDFNパッケージ製品
Nexperiaは、DFNパッケージを採用した、車載規格AEC-Q101認証済みのディスクリート製品を発表した。SWF採用により自動光学検査に対応し、はんだ付け後の接合部を目視検査できる。
- 定格温度175℃のダイオードとトランジスタ
Nexperiaは、SOT23パッケージを採用した定格温度175℃のダイオードと汎用トランジスタ製品を発売した。AEC-Q101準拠で車載用途に適しており、許容損失が増加していることから、ギアボックスなどの高温設計が可能になる。
- 効率と熱安定性を兼ね備えた車載向けSiGe整流器
Nexperiaは、ショットキーダイオードの高効率性とファストリカバリーダイオードの熱安定性を兼ね備えた、SiGe整流器を発表した。AEC-Q101に準拠し、自動車をはじめとする高温アプリケーションに適している。
- 定格40Vの車載向けハーフブリッジMOSFET
ネクスペリアは、定格40Vの車載向けハーフブリッジMOSFET「BUK7V4R2-40H」「BUK9V13-40H」を発表した。MOSFET間を内部クリップ接続することで、寄生インダクタンスを60%低減し、基板上の配線も不要なため、実装面積を30%削減できる。
- 車載用Ethernetに準拠したESD保護デバイス
Nexperiaは、シリコンベースのESD保護デバイス「PESD2ETH100-T」「PESD2ETH1G-T」を発表した。OPEN Allianceの規格に準拠した車載用Ethernet「100BASE-T1」「1000BASE-T1」に対応する。
- 車載など向けの低オン抵抗650V GaN FET
Nexperiaは、次世代GaN技術を採用した650V GaN FET「GAN041-650WSB」「GAN039-650NBB」を発表した。安定性とスイッチング性能、オン状態の性能に優れ、オン抵抗はそれそれ最大41mΩ、最大39mΩに抑えている。
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