村田製作所は、加速度センサーとBluetooth Low Energyを搭載したUWB通信モジュール「Type 2AB」を発表した。小型で設計自由度が高く、コイン電池1つで数年間使用できる。高度な位置情報検出や非接触決済システムに適している。
村田製作所は2021年8月、加速度センサーとBluetooth Low Energyを搭載した超広帯域無線(UWB)通信モジュール「Type 2AB」を開発したと発表した。高度な位置情報検出や、非接触決済システムでの利用を見込む。同年12月以降の量産開始を予定している。
UWBチップセットにはQorvoのUWBトランシーバーIC「DW3120」を、BLE+MCUチップセットにはNordic SemiconductorのマルチプロトコルSoC(System on Chip)「nRF52840」を採用し、さらに3軸加速度センサーを搭載する。サイズは10.5×8.3×1.44mmで、独自の高密度実装技術と樹脂封止技術により、ユーザーの設計自由度も高い。
必要な時だけシステムを起動できるので、コイン電池1つで数年間使用可能だ。消費電流は、ディープスリープ時が560nA、アクティブアイドル時が8mA。動作電圧は2.5〜3.6V、動作温度は−40〜+85℃となる。
Bluetooth経由でファームウェア更新機能を実装でき、新たにCPUを用意する必要がない。リファレンスアンテナ情報も提供し、UWB対応製品の開発期間の短縮を支援する。
Band 5および9のUWB通信に対応し、障害物の影響を受けにくいので、数センチメートルレベルの位置情報を検出できる。また、電波妨害にも強く、安定した通信を生かして非接触決済システムなどにも利用可能だ。日本および北米、欧州の認証取得を予定している。
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