SiTimeは、ワイヤレス機器の充電に適した小型デジタル制御MEMS発振器「SiT3901 μPower」を発表した。従来のクオーツ発振器と比べて、消費電力とモジュールサイズを90%削減し、充電速度を25%高速化できる。
SiTimeは2021年10月、ワイヤレス機器の効率的な充電を可能にする、小型のデジタル制御MEMS発振器「μPower」シリーズの最新モデル「SiT3901」を発表した。従来のクオーツ発振器と比べて、消費電力とモジュールサイズを90%削減しつつ、充電速度を25%向上できる。スマートウォッチ、フィットネストラッカー、補聴器など、ウェアラブルデバイスのワイヤレス充電システムに適する。
出力周波数は、1M〜26MHzの範囲でプログラムできる。引き込み周波数帯域は最大15%、チューニング分解能は±1ppb、出力タイプはLVCMOSだ。
充電器の共振周波数をダイナミックに調整できるため、QiやAirfuelといった共振結合を利用するワイヤレス充電規格に準拠するシステムにおいて、周囲からの電波干渉による充電速度の低下を避けられる。電力伝達の最大化と充電速度の向上を両立させるとともに、アナログノイズに対する高い耐性も備える。
動作温度範囲は−40〜+85℃で、周波数温度特性は±50または±100ppm。パッケージサイズは1.5×0.8mm、消費電流は105μAだ。外部受動部品も不要のため、BOMとスペースの削減に貢献する。
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