基地局向け導電性高分子アルミ電解コンデンサー：パナソニック SP-Cap JXシリーズ

パナソニック インダストリー社は、通信基地局やサーバなどの電源回路向け導電性高分子アルミ電解コンデンサー「SP-Cap JX」シリーズを製品化した。2021年12月から量産を開始する。

[EDN Japan]

　パナソニック インダストリー社は2021年11月、通信基地局やサーバなどの電源回路向け導電性高分子アルミ電解コンデンサー「SP-Cap JX」シリーズを製品化したと発表した。同年12月から量産を開始する。

「SP-Cap JX」シリーズ

　同シリーズは、アルミ電極箔を積層した構造を採用。独自の導電性高分子の形成技術と製造プロセス技術を組み合わせることで、耐久性保証が同社従来品の3倍となる125℃、3000時間となっている。また、85℃かつ湿度85％での耐久性保証も1000時間となった。

ESRは最大9mΩ

　コンデンサー内部の素子を低抵抗化したほか、高容量電極箔を用いており、ESR（等価直列抵抗）を最大9mΩ（100kHz、20℃）に抑えた。さらに、耐久後のESR規格を初期規格値の2倍以内に規定した。

　静電容量は定格電圧2Vで330μFまたは470μF，2.5Vで220μFまたは300μF、390μF。MLCC（積層セラミックコンデンサー）と同等の静電容量となっており、複数のMLCCを置き換えることで省スペース化や機器の小型化に寄与する。

　パッケージサイズは7.3×4.3×1.9mm。カテゴリー温度範囲は−55〜＋125℃。今後、低ESRおよび定格電圧、静電容量のラインアップ拡充を予定している。