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LED照明の調光やモーター制御などで使える電流制限制御の裏ワザQ&Aで学ぶマイコン講座(76)(2/3 ページ)

» 2023年01月11日 10時00分 公開

 効果が分かりやすい応用例として、DCモーターの電流制限制御を解説します。

電流制限制御なしの回路構成

 モーター駆動回路として、単純にPWM信号でモーター駆動用トランジスタをON/OFFし、モーターの出力制御をする回路を示します(図1)。 マイコンからのPWM出力をPWM発生等価回路としています。また、モーター駆動回路はDCモーターをモーター駆動用トランジスタでON/OFFし、モーター電流を電流検出抵抗で電流-電圧変換して検出する構成としました。

<strong>図1:モーター駆動電流制限なし等価回路図</strong> 図1:モーター駆動電流制限なし等価回路図[クリックで拡大]

 電流検出抵抗は0.1Ωとしているため、実際の電流は以下の式から算出できます。

式1:モーター電流[A]=電流検出抵抗両端電圧[V]/電流検出抵抗値0.1[Ω]=10×電流検出抵抗両端電圧[V]

電流制限制御なしの回路動作

 電流制限なしの時は、モーター始動時にモーター電流は最大になります(図2)。モーター始動時のモーター速度は0です。モーター電流はモーターの回転数が高くなるほど低下し、電流は回転数が一定になったところで一定になります。グラフ中のモーター電流は電流検出抵抗両端電圧値のため、式1より、実際の電流値は10倍した値となります。モーター駆動トランジスタON信号は、一定のデューティ比のPWMが出力されています。

<strong>図2:モーター駆動電流制限なし</strong> 図2:モーター駆動電流制限なし[クリックで拡大]

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