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ADASレーダー吸収体向けコンパウンドSABIC WDF40RID、WDF40RI

SABICは、ADASレーダー吸収体向けのコンパウンド「LNP STAT-KON」シリーズに、ガラス繊維強化グレードの「WDF40RID」「WDF40RI」を追加した。誘電正接に優れ、レーダー主信号の妨げとなるノイズを効率的に吸収して最小限に抑える。

» 2023年07月25日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 SABICは2023年7月、ADAS(先進運転支援システム)レーダー吸収体向けのコンパウンド「LNP STAT-KON」シリーズに、ガラス繊維強化グレードの「WDF40RID」「WDF40RI」を追加したと発表した。

イメージ図 イメージ図 出所:SABIC

 両製品は、誘電正接に優れ、レーダー主信号の送信の妨げとなるノイズを効率的に吸収して最小限に抑える。電磁波の吸収率は77GHzで最大75%、反射率は77GHzで最小25%のため、ノイズを大幅に低減できる。

「LNP STAT-KON」の適用箇所 「LNP STAT-KON」の適用箇所 出所:SABIC

ADASレーダーのミリ波周波数に対応

 WDF40RIDは、ADASレーダー(76G〜81GHz帯)で用いるミリ波周波数に対応。ノイズを抑制したことで、ゴーストイメージや主ビーム以外の方向に放射された電波によるサイドローブの干渉を抑えることができる。これにより、ADASレーダーの高解像度化や精度向上が可能となる。

 流動性を高めたことで、内部レーダー吸収体を最薄1mmで成形可能だ。これにより、サイドローブノイズを抑制するほか、電子機器を追加搭載するスペースを確保できる。加工面のショートショットによるスクラップを削減できるため、歩留まりの向上につながる。また、低反り性により、大きな曲面を有する外部吸収体を設計可能で、隣接する金属部品からのノイズを低減する。

 WDF40RIは、メタルバック電波吸収体用に設計され、75G〜110GHzのミリ波周波数において一貫したノイズ遮蔽性能を有する。電波吸収率は80%弱、反射率は20%以下となっていて、メタルバックと併用することで、ノイズを完全に遮蔽できる。

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