ルネサス エレクトロニクスは、AMDの「XQRVC1902」向けに、宇宙環境に対応した電力供給のリファレンスデザイン「ISLVERSALDEMO2Z」を発表した。PWMコントローラーとGaN FETハーフブリッジドライバ、POLレギュレーターを備える。
ルネサス エレクトロニクスは2023年7月、AMDのVersalアダプティブSoC(System on Chip)「XQRVC1902」向けに、宇宙環境に対応した電力供給のリファレンスデザイン「ISLVERSALDEMO2Z」を発表した。ルネサス エレクトロニクスの各種パワーマネジメントICを採用していて、耐放射線試験をクリアしている。
ISLVERSALDEMO2Zは、PWM(パルス幅変調)コントローラー「ISL73847SEH」と、GaN FETハーフブリッジドライバの「ISL73041SEH」または「ISL71441M」、POL(ポイントオブロード)レギュレーター「ISL73007SEH」を備えた。回路図や部品表、PCBガーバーファイルなどの設計情報も含まれている。
PWMコントローラーはデュアル出力で、入力電圧範囲が4.5〜19V。単相または二相となっている。出力電圧は0.6V±0.67%となった。
GaN FETハーフブリッジドライバは、PWMコントローラーと直接接続できる。VDD入力電圧範囲は最大13.2Vで、プログラム可能なゲート駆動電圧は4.5〜5.5V。SEE(シングルイベント効果)性能に優れる。パッケージはISL73041SEHがセラミック製、ISL71441Mがプラスチック製となっている。
耐放射線POLレギュレーターは、入力電圧範囲が3〜18Vで、温度および放射線に対しての基準電圧は1%。内部もしくは外部位相補償を用いて性能を最適化し、1〜3Aで90%以上の高効率を誇る。
動作温度範囲は、いずれも−55〜+125℃。製品は全て販売中で、リファレンスデザインは数量限定で提供する。
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