マルチゾーン対応ToF測距センサー:STマイクロ VL53L7CX
STマイクロエレクトロニクスは、マルチゾーンに対応したToF測距センサー「VL53L7CX」を発表した。視野角はカメラとほぼ同レベルの90度で、同社前世代品から33%拡大している。
STマイクロエレクトロニクスは2023年7月、マルチゾーンに対応したToF(Time-of-Flight)測距センサー「VL53L7CX」を発表した。既に量産を開始していて、試作品の単価は約3.6米ドル(約510円)となっている。
ToF測距センサー「VL53L7CX」 出所:STマイクロエレクトロニクス
視野角はカメラとほぼ同レベルの90度で、同社前世代品から33%拡大。プライバシーに配慮したマルチゾーン測距、物体検出、シーンマッピングなどに利用できる。
64(8×8)ゾーンのセンシングに対応し、各ゾーンで最大350cmの範囲で複数の物体の距離を計測できる。60cm以上の距離ではカバーやガラス汚れの影響を受けず、リニアリティは2cmの測距まで保たれている。
自律モードでも動作可能で、ホストシステムの電源をオフにし、しきい値に達した場合にのみ電源を起動させることができる。しきい値は、最も近い物体の距離や信号レート、動きの検出時などに設定できる。低消費電力モードでの消費電力は、5.4mWに抑えた。
パッケージは、6.4×3.0×1.6mmのLGA16を採用している。前世代品の「VL53L5CX」とは、ピン配置およびドライバの互換性を確保。機能拡張ボード「X-NUCLEO-53L7A1」や、VL53L7CXボードに「STM32F401 Nucleo」ボードを組み合わせた開発パックなどのサポートツールも提供する。
- 650V耐圧、産業機器向けエンハンスメント型GaN HEMT
STマイクロエレクトロニクスは、エンハンスメント型GaN(窒化ガリウム) HEMT「G-HEMT」として、「SGT120R65AL」および「SGT65R65AL」の量産を開始した。650V耐圧で産業機器向けとなっている。
- ホットスワップ機能搭載の車載向けIC
STマイクロエレクトロニクスは、車載機器向けに、ホットスワップ機能と理想ダイオードコントローラーを搭載した「STPM801」を発表した。機能安全性が求められる車載用途に適する。
- 最大1.35TOPSの演算処理が可能なマイクロプロセッサ
STマイクロエレクトロニクスは、マイクロプロセッサ「STM32」の第2世代となる「STM32MP2」シリーズを発表した。専用のニューラルプロセッシングユニットを備え、最大1.35TOPSの演算処理が可能だ。
- ASIL B対応、車載向けMEMS慣性モジュール
STマイクロエレクトロニクスは、車載向けMEMS慣性モジュール「ASM330LHB」を発表した。車載用に設計した3軸デジタル加速度センサーや、3軸デジタルジャイロセンサーを搭載している。
- GaNパワートランジスタ搭載コンバーター、STマイクロ
STマイクロエレクトロニクスは、GaN(窒化ガリウム)パワートランジスタを用いたコンバーター「VIPerGaN65」「VIPerGaN100」を発表した。PWMコントローラーも備えていて、標準のオプトカプラを用いた二次側制御が可能となっている。
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