実装面積21%減、0402サイズのシリコンキャパシター : ローム BTD1RVFL
ロームは、同社初となるシリコンキャパシター「BTD1RVFL」シリーズを開発した。0402サイズと小型で、裏面電極をパッケージ周縁部まで拡大したことにより、実装強度を高めている。
ロームは2023年9月、同社初となるシリコンキャパシター「BTD1RVFL」シリーズを発表した。スマートフォンやウェアラブルデバイス、小型IoT(モノのインターネット)デバイスといった用途に適する。
シリコンキャパシター「BTD1RVFL」シリーズ 出所:ローム
同シリーズでは、1μm単位で加工できる同社の独自技術「RASMID」工法を採用している。外観形成時に欠けを生じさせないことから、寸法公差は±10μm以内となっている。
製品サイズのばらつきが少なく、部品の隣接距離を縮めて実装できる。また、基板との接合に用いる裏面電極をパッケージの周縁部にまで拡大していて、実装強度を高めている。
シリコンキャパシターのパッケージサイズと実装強度比較 出所:ローム
0.4×0.2mmの0402サイズで、0603サイズの製品と比較すると、製品面積が約55%縮小した。無線通信回路での実装面積を約21%削減できる。
通信回路における実装面積比較 出所:ローム
また、TVS保護素子を内蔵したことで、ESD(静電気放電)性能が向上。サージ対策などの回路設計の工数も削減できる。
同シリーズは、静電容量が1000pFの「BTD1RVFL102」、470pFの「BTD1RVFL471」を、同年8月から月産50万個体制で量産している。サンプル価格は、1個当たり800円(税別)だ。
同社は今後、高速かつ大容量の通信機器などに適した、高周波特性に優れた第2弾シリーズを2024年に開発する。また、サーバをはじめとした産業機器向け製品の開発にも取り組む。
低オン抵抗の100V耐圧デュアルMOSFET
ロームは、100V耐圧のNch+NchデュアルMOSFET「HP8KE6」「HP8KE7」「HT8KE5」「HT8KE6」と、Nch+PchデュアルMOSFET「HP8ME5」を発表した。2チップを1パッケージに内蔵したデュアルMOSFETのため、機器の小面積化に対応する。
従来比78%の小型化、VCSEL搭載の小型近接センサー
ロームは、VCSELを搭載した小型近接センサー「RPR-0720」を開発した。同社従来品と比較して約78%小面積化し、リチウムイオンバッテリー使用時の周辺昇圧回路が不要となった。
消費電力を約20%低減、42V耐圧の車載向けホールIC
ロームは、車載向け高耐圧ホールICとして、単極検出タイプの「BD5310xG-CZ」シリーズと、交番検出タイプの「BD5410xG-CZ」シリーズを発表した。42V耐圧で、動作電圧範囲は2.7〜38Vとなる。
GaN HEMT採用パワーステージIC
ロームは、GaN(窒化ガリウム)パワーステージIC「BM3G015MUV-LB」「BM3G007MUV-LB」を開発した。650V GaN HEMTやゲート駆動用ドライバなどを1パッケージ内に搭載している。Si MOSFETから容易に置き換えて、部品体積を約99%、電力損失を約55%削減できる。
実装面積を最大84%削減、車載液晶向けLEDドライバー
ロームは、大型ディスプレイに対応した車載液晶バックライト向けLEDドライバーIC「BD94130xxx-M」を開発した。1つのICで制御できるエリア数が多く、LEDドライバーの実装面積や搭載数を削減できる。
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