オフセット電圧を自動補正する、ゼロドリフトオペアンプ : ローム LMR1002F-LB
ロームは、ゼロドリフトオペアンプ「LMR1002F-LB」の量産を開始した。オペアンプ内部で生じたオフセット電圧を検出し、デジタル回路により自動補正するチョッパ方式を採用している。
ロームは2023年12月、ゼロドリフトオペアンプ「LMR1002F-LB」を開発したと発表した。さまざまな計測機器に搭載されるセンサーの出力信号を、高精度に増幅できる。同年11月より月産100万個体制で量産を開始していて、サンプル価格は1個1100円(税別)となる。
「HSLCMB」シリーズの感度特性、耐ノイズ特性 出所:ローム
同製品は、オペアンプ内部で生じたオフセット電圧を検出し、デジタル回路により自動補正するチョッパ方式を採用。入力オフセット電圧を最大9μV、入力オフセット電圧温度ドリフトを最大0.05μV/℃に抑えた。
パッケージは、5.00×6.20×1.71mmのSOP8を採用した。電源電圧範囲は2.7〜5.5V、動作温度範囲は−40〜+125℃。オペアンプの入力と出力電圧が供給する電源電圧の範囲まで対応できる、Rail to Rail入出力を備えている。
主な用途として、電力制御インバーターなどによる電流計測や、温度、流量、圧力、ガス検知などの産業機器、冷蔵庫、エアコンなどの民生機器での利用を見込む。
GaN用ゲートドライバーIC、ナノ秒級でゲート駆動
ロームは、GaN(窒化ガリウム)デバイス向けのゲートドライバーIC「BD2311NVX-LB」を発表した。最小ゲート入力パルス幅は1.25ナノ秒で、GaNデバイスの高速スイッチングに対応する。
低オン抵抗の100V耐圧デュアルMOSFET
ロームは、100V耐圧のNch+NchデュアルMOSFET「HP8KE6」「HP8KE7」「HT8KE5」「HT8KE6」と、Nch+PchデュアルMOSFET「HP8ME5」を発表した。2チップを1パッケージに内蔵したデュアルMOSFETのため、機器の小面積化に対応する。
従来比78%の小型化、VCSEL搭載の小型近接センサー
ロームは、VCSELを搭載した小型近接センサー「RPR-0720」を開発した。同社従来品と比較して約78%小面積化し、リチウムイオンバッテリー使用時の周辺昇圧回路が不要となった。
GaN HEMT採用パワーステージIC
ロームは、GaN(窒化ガリウム)パワーステージIC「BM3G015MUV-LB」「BM3G007MUV-LB」を開発した。650V GaN HEMTやゲート駆動用ドライバなどを1パッケージ内に搭載している。Si MOSFETから容易に置き換えて、部品体積を約99%、電力損失を約55%削減できる。
消費電力を約20%低減、42V耐圧の車載向けホールIC
ロームは、車載向け高耐圧ホールICとして、単極検出タイプの「BD5310xG-CZ」シリーズと、交番検出タイプの「BD5410xG-CZ」シリーズを発表した。42V耐圧で、動作電圧範囲は2.7〜38Vとなる。
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