電圧がある場合を「1」または「真」、無い場合を「0」または「偽」と定義し、その値を使って算術演算または論理演算を行う回路がデジタル回路です。ここでいう電圧とは、通常、電源電圧です。電圧がある場合は電源電圧、電圧の無い場合はグランドレベル(0V)を指します。
電源電圧はもともとアナログ値ですが、マイコンの内部論理回路でデジタル値に変換します。マイコン内で最も簡単なデジタル回路は、論理を反転させるインバーターです(図2)
入力信号Iがインバーターのしきい値電圧よりも低いときに出力電圧Oはハイレベルになり、しきい値電圧よりも高くなるとローレベルになります。入力電圧Iが連続的に変化しても、出力電圧Oは必ずハイレベルかローレベルに固定されるため、アナログ回路のような中間電位は排除されます。
このように、電源電圧とグランドレベルをデジタル化して、演算を行うのがデジタル回路です。
具体的な演算方法と回路については「マイコン入門!! 必携用語集(6)「CPUの中枢「ALU」を作ってみよう」」*1)を参照してください。
アナログ回路は、2種類に大別されます。電源電圧やアナログ用の電圧を抵抗やコンデンサーで分圧して中間電位を作り、その電圧を利用するものと、MOSFET(以降、MOS: Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やダイオードのアナログ特性を利用したものです。
前者の代表的な回路はA-Dコンバーター、D-Aコンバーター*3)の入力回路です。後者は発振回路、内蔵基準電圧回路、温度センサーです。
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