メディア

デジタル回路とアナログ回路の違いって何? 内部構成や仕組みを解説Q&Aで学ぶマイコン講座(92)(3/4 ページ)

» 2024年05月17日 10時00分 公開

(1)A-Dコンバーター、D-Aコンバーター

 A-DコンバーターやD-Aコンバーターで取り扱うアナログ電圧は、アナログ用の電源電圧を抵抗やコンデンサーで分圧した中間電位です。A-Dコンバーターの内部にはD-Aコンバーターが使われていて、通常のD-Aコンバーターと同じ構造になっています。

 図3に、D-Aコンバーターの中間電位生成回路を示します。これはR-2R方式の場合です。基準電圧を2のn乗で分割した電圧を1ステップ(刻み)として、出力電圧をユーザーがレジスタを使って設定します。

<strong>図3:D-Aコンバーターの中間電位生成回路</strong>[クリックで拡大] 図3:D-Aコンバーターの中間電位生成回路[クリックで拡大]

 ここでは、出力値レジスタが4ビットなので、例えば基準電圧が1.0Vの場合、出力電圧の1ステップは1.0V÷16(2の4乗)=0.0625Vになります。出力レジスタの値を変化させると、それに対応する電圧が出力されます。出力レジスタのビット数とR-2R回路の抵抗を増やすことにより、高分解能のD-Aコンバーターを作ることができます。

 A-Dコンバーターでは、被測定電圧と逐次比較する電圧を、同じ回路方式のD-Aコンバーターで作っています。動作原理の詳細は「Q&Aで学ぶマイコン講座(12) サンプル&ホールド型A-Dコンバーターのサンプリング時間はどうやって決めるの?」*2)を参照してください。

(2)発振回路

 発振回路は、MOSの持つアナログ特性を利用したアナログ回路です。図4に振動子を使った発振回路を示します。

<strong>図4:発振回路</strong>[クリックで拡大] 図4:発振回路[クリックで拡大]

 図4(a)は基本回路、図4(b)は振動子の等価回路、図4(c)(a)(b)を組み合わせた発振回路の等価回路、図4(d)はインバーターの増幅原理をそれぞれ表しています。増幅動作が分かりやすいように、しきい値電圧近辺の時間軸を長くしてあります。図4(e)は、実際の発振波形です。

 図4(e)をみると、最初(図中(1))、発振回路は電圧の無い状態で0Vですが、電源が入るとインバーターの入力はしきい値電圧まで上昇します(図中(2))。図4(d)に示すように、しきい値付近ではインバーターの入力電圧は増幅されます。増幅された信号はRfで入力にフィードバックされて、さらに増幅されます(図中(3))。最終的に、振幅がフルスイング状になると発振は安定します。その後、安定した発振が維持されます(図中(4)

 このように発振回路では、インバーターのしきい値電圧付近でのアナログ特性を利用して、発振波形を増幅しています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

EDN 海外ネットワーク

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.