まずは使用されているSSRの状況を確認した。SSRの写真を図3に示す。
図3のようにこの温調ユニットにはSSRが3個実装され、定格電流2Aのヒューズが使用されていた。一般的には、ヒューズの容量は定常的に流れる電流の2倍程度のものを選ぶので、3つの回路の負荷電流は1A程度だろう。SSR3個で最大0.5Aの3倍の1.5A程度になる。2Aのヒューズの選択は正しい。
次に温調ユニットが搭載される温調装置本体の負荷(ソレノイド)の特性をテスターで調べてもらった。図4に示す。
図4は3つのバルブの抵抗とリアクタンスを測定した表だ。この表は負荷(ソレノイド)の抵抗とインダクタンスが直列に接続されている。負荷のインピーダンスを計算して、電源電圧で割れば負荷の電流が分かる。しかし、計算するまでもなく黄色で示したバルブが短絡破損していることが一目で分かった。図4の上から3番目のバルブも怪しい。バルブの用途を確認すると、水流を開閉するAC200Vのバルブだった。バルブ内部に水が入って劣化していることは、明白だ。
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