定格電圧750V、オン抵抗4mΩのSiC JFET:Qorvo UJ4N075004L8S
Qorvoは、750Vでオン抵抗が4mΩのSiC JFET「UJ4N075004L8S」を発表した。半導体回路ブレーカーなどの回路保護用途向けに設計され、TOリードレスパッケージで提供される。
Qorvoは2024年9月、定格電圧750Vでオン抵抗が4mΩのSiC(炭化ケイ素) JFET(接合型電界効果トランジスタ)「UJ4N075004L8S」を発表した。既にサンプルを提供中で、同年10〜12月に量産を開始する予定だ。
SiC JFET「UJ4N075004L8S」 出所:Qorvo
UJ4N075004L8Sは、半導体回路ブレーカーなどの回路保護用途向けに設計され、TOリードレス(TOLL)パッケージで提供される。TOLLパッケージによって同製品は競合製品よりも40%小型化したという。
オン抵抗が4mΩと650〜750Vクラスの電力デバイスの中では非常に低いため、発熱が大幅に抑えられる。競合するSi MOSFET、SiC MOSFET、GaNトランジスタと比べても、オン抵抗は約4分の1〜10分の1と低く、高効率と電力損失の低減を図っている。
定格750Vは代替技術よりも100〜150Vほど高く、設計マージンを向上させる。接合部からケースへの熱抵抗が0.1℃/Wで、効果的な放熱ができる。ケース温度が144℃で120A DC、パルス電流は588A(0.5ミリ秒)と電流定格が高く、過渡的な過負荷に対する堅牢性と耐性を持つ。
同社のJFETは非常に堅牢で、回路障害時に非常に高い突入電流でオフにできる特性を備えるとしている。瞬間的な接合温度の上昇にも耐え、劣化やパラメーターの変動を防ぐという。常時オンの特性を持ち、デフォルトでスイッチがオン状態にあり、障害時にはオフに切り替わるシステムへシームレスに統合できる。
- スプリットゲート構造を採用した車載向けNch MOSFET
ロームは、車載向けNch MOSFET「RF9x120BKFRA」「RQ3xxx0BxFRA」「RD3x0xxBKHRB」を開発した。10機種を用意し、パッケージは2.0×2.0mmのDFN2020Y7LSAA、3.3×3.3mmのHSMT8AG、6.6×10.0mmのTO-252(DPAK)の3種から選択できる。
- 自動リセット、低抵抗FET内蔵の電子ヒューズ
ネクスペリアは、抵抗値17mΩ、電流13.5Aの電子ヒューズ「NPS3102A」「NPS3102B」を発表した。下流の負荷を過電圧から保護し、電源を負荷障害や突入電流から保護する。
- ターンオフ損失が前世代品比で半減したSiC MOSFET
オンセミ(onsemi)は、同社のSiC(炭化ケイ素)プラットフォームの最新世代となる「EliteSiC M3e MOSFET」を発表した。既にTO-247-4Lパッケージを用いたサンプル品の出荷を開始している。
- サージ電圧差を最小限に抑えたSiCパワーモジュール
新電元工業は、民生および産業機器向けSiC(炭化ケイ素)パワーモジュール「MG074」のサンプル出荷を開始した。配線長が等しくなるよう内部構造を左右対称のレイアウトとし、電流経路で発生するサージ電圧の差を最小限に抑えた。
- 電力損失を半減させる「CoolGaN」ベースの双方向スイッチ
インフィニオン テクノロジーズは、同社のCoolGaN(窒化ガリウム)テクノロジーをベースとした電源システム向け製品「CoolGaN BDS」「CoolGaN Smart Sense」を発表した。電源システムの性能とコスト効率を向上する。
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