電源投入時と同じように、電源遮断時にも電源電圧が動作保証電圧の範囲外になる場合が想定されます。機械的なスイッチで電源を切る場合は一瞬で0Vに達しますが、電源ICなどで電源回路を構成している場合、電源電圧の降下の際に短時間ですが動作保証電圧の範囲外になる場合があります。この場合もマイコンの暴走が想定されるため、リセットをかけてマイコンの動作を止めておく機能があります。これがパワーダウンリセット(PDR:Power Down Reset)です。PDRも電源電圧を監視するため、BGRを使った低電圧検出器と同様の仕組みです。
ユーザーが選択した電源電圧によってリセットをかけることができる機能がブラウンアウト(BOR:Brown Out Reset)です。
ユーザーは、BORのしきい値をオプションバイトで選択できます。電源投入時、電源電圧が設定されたしきい値に達するまで、マイコンはリセット状態になります。電源遮断時には、選択されたしきい値を下回るとマイコンはリセットされます。言い換えると、電源電圧がユーザーの設定したしきい値を上回っている場合だけ、マイコンは動作します(図3参照)
ブラウンアウトリセットのしきい値の詳細については、データシートの電気的特性に示されています(図4)
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