STマイクロエレクトロニクスは、車載向け8チャンネルゲートドライバー「L99MH98」を発表した。車載モーター駆動回路を、検出抵抗を使わずに構築できる。
STマイクロエレクトロニクスは2024年12月、車載向け8チャンネルゲートドライバー「L99MH98」を発表した。既に販売を開始していて、1000個購入時の単価は約2.44米ドル(約385円)だ。
パッケージは、底面に露出冷却パッドを備えたVFQFN48Lウェッタブルフランクパッケージ。主な用途として、車載用の電動シート、サンルーフや窓の開閉、スライドドア、トランク開閉のモーターなどを見込む。
各MOSFETのドレインソース間電圧(VDS)をA-Dコンバーターに入力する設計のため、間接的な電流測定によって検出抵抗を不要にしている。また、検出される温度から予想されるオン抵抗と、測定されたVDSを組み合わせることで、各MOSFETのドレイン電流を算出する。
同製品は、4個の外部フルブリッジや、8個のハーフブリッジ、または1個のハイサイド、ローサイド駆動機構および抵抗負荷を駆動できる。内部回路に搭載したチャージポンプ回路の出力で、バッテリー逆接続保護用のMOSFETを制御できる。
同製品はロジックレベルと標準レベルの両方のMOSFETを駆動できる。3段階ゲート制御により電磁放射を最小限に抑え、ゲート電流の設定を最大120mAまで増やし、複数の外付けMOSFETを駆動できる。
障害から保護することで信頼性を高めるマルチフェイルセーフ機能は、電源の過電圧、ハイサイド過電圧、過少電圧、温度異常警告、チャージポンプ故障などの障害を検知し、機能を選択してオフにする。
AEC Q100認定を取得済みで、ISO 26262規格に準拠している。自動車安全性レベルBまでの機能安全性を必要とするアプリケーションに対応する。
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