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エッジAI対応の産業用MEMS加速度センサー、ST105℃の高温動作にも対応

STマイクロエレクトロニクスは、独自の機械学習コアや自動自己構成機能を内蔵した、産業用MEMS加速度センサー「IIS2DULPX」を発表した。センサー内部でAIによる推論を実行でき、ホストプロセッサの負荷を低減する。

» 2025年05月14日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは2025年4月、独自の機械学習コア(MLC)や自動自己構成機能を内蔵した、産業用MEMS加速度センサー「IIS2DULPX」を発表した。1000個購入時の単価は約1.57米ドル(約220円)だ。

産業用MEMS加速度センサー「IIS2DULPX」使用イメージ 出所:STマイクロエレクトロニクス

最大105℃の高温動作に対応

 同製品は、センサー内部でAI推論を実行し、ホストプロセッサの負荷を低減できる。自動自己構成機能で消費電力を最適化するほか、最大105℃の高温動作に対応している。

 内蔵のMLCとステートマシン、自動自己構成機能によって、少ない消費電力で継続的なモニタリングができる。例えば、輸送中のアセットや商品のイベントトラッキングでは、AIアルゴリズムをMLCで処理し、輸送システムの種類と落下や衝撃、傾斜、反転といったイベントを分類できる。これによって品質保証を強化し、サプライチェーンのプロセス改善につながる。

 ロボットアームや産業機器に設置し、振動や衝突などを検知する状態モニタリング用センサーとしても使用できる。稼働中の機器にも後付けでき、旧式設備のデジタル化にも対応する。

 半導体製造工程で用いるロボットアームの状態監視では、ウエハー搬送中の衝撃や振動を継続的に監視可能。3年以上、メンテナンスなしで運用可能で、品質管理や歩留まり向上に寄与する。

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