セイコーエプソンは、車載用途向けヨー軸ジャイロセンサー「XV4311BD」の量産出荷を開始した。同製品によって自己位置推定の精度が向上するほか、システム全体のコスト低減にも寄与する。
セイコーエプソンは2025年7月、車載用途向けヨー軸(上下方向の回転軸)ジャイロセンサー「XV4311BD」の量産出荷を開始した。自動運転や先進運転支援システム(ADAS)向けに開発したもので、車載信頼性規格「AEC-Q100」に準拠している。
同製品を6軸慣性センサー(6DoF)と併用することで、6DoFで得た車両のヨー軸角速度を精度の高い検出値に置き換えて演算できる。これによって自己位置推定の精度を確保しつつ、システム全体のコストを抑えた構成が可能となる。6DoFで得たヨー軸角速度データと比較することで、故障検知や冗長構成にも対応。システムの安全性向上に寄与する。
同社独自のダブルT型水晶センサー素子とICを採用した。バイアス安定性は0.9度/時、角度ランダムウォークは0.065度/√時だ。故障診断機能も搭載していて、GNSSやINSといったナビゲーションシステムにも応用できる。
消費電流が最大2.5mA、動作温度範囲が−40〜+105℃。SafeSPIインタフェースを搭載している。製品サイズは5.0×3.2×1.3mmだ。
暗所でも高精細な画像を取得できるSPADセンサー、キヤノン
粉じん/油に強い 角度精度±20秒の小型回転角センサーIC、AKM
機能安全モデルの慣性計測ユニット、セイコーエプソン
AI搭載でシステムの消費電力削減 STのIoT向け慣性計測ユニット
AEC-Q100準拠の高分解能照度センサー、ビシェイCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング