周辺定数として前回の連続モードの出力特性で使用した定数を再掲します。この条件でのリップル電圧および、関連した値を求めていきます。なおこの定数の場合、13式の1項×2項の値はほぼ1になります。
Vcc=10V f=100kHz C1=100μF
ton=3.33μs δ=0.333 L=55.6μH
最初に出力電圧Voを求めます。RLが決まっている場合のVoは12式のβを使って計算します。
f=100kHz、ton=3.33μsなので
です。
このβから出力電圧VoはVo=Vcc√β=6.0V (Io=0.167A)と求まります。
δ2は11式(電圧・時間積)の関係からδ2=(Vcc/Vo)δでありVcc=10V、Vo=6V、
δ=0.333を代入するとδ2は δ2=10/6×0.333=0.556となります。
これらの値を10式に代入するとリップル電圧ΔVrは
ILP=Vcc/L×ton=10/55.5×3.33/10=0.6ApですからキャパシターC1の充電期間tcは
となります。これらの値は図2のシミュレーション波形から得られた8.73mVPPおよび、4.00μsと良好な一致を見せています。
13式に臨界負荷電流Io=0.2Aを代入します。設定した定数例では13式の1項×2項の値はほぼ1ですから Vo=1/0.2=5V、RL=5/0.2=25Ωと決まります。
したがってδ2=10/5×0.333=0.6667です。これらの値を、リップル電圧ΔVrを求める10式に代入します。
リップル電圧ΔVrは8.9mVppとなります。この値は前回のMode IIのリップル電圧と同じです。
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