ロームは、定格電力1.0Wおよび1.25Wのシャント抵抗器「UCR10C」シリーズを発表した。抵抗値は10〜100mΩで、放熱構造の最適化と金属抵抗体の採用により、高精度な電流センシングに対応する。
ロームは2025年9月、定格電力1.0Wおよび1.25Wのシャント抵抗器「UCR10C」シリーズを発表した。同社によると、2012サイズのシャント抵抗器としては業界トップの定格電力になるという。
銅系の抵抗体をアルミナ基板上に焼結して形成し、放熱構造を最適化することで、厚膜タイプや金属板タイプの2倍の定格電力を実現した。金属抵抗体の採用により、低TCR(0〜+60ppm/℃)を達成していて、温度変化に伴う誤差を抑えて高精度な電流センシングに対応する。
抵抗値は10〜100mΩで、−55〜+155℃の使用温度範囲で1000サイクルの温度サイクル保証に対応。金属板タイプと同等レベルの耐久性により、車載用途に求められる高い接合信頼性も確保した。
長辺電極構造品やワンサイズ大きな製品からの置き換え需要に対応し、小型化、員数削減が可能になる。完全鉛フリー設計でRoHSの適用除外部位にも鉛を含まないため、環境負荷低減にも貢献する。
既にサンプル提供を開始していて、車載や産業機器、民生機器の電流検出用途での利用を見込む。同社は今後、3216サイズ(2W)の「UCR18C」シリーズも展開予定だ。
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