10年以上前にもWired Weirdで、マルチバイブレーターの電源電圧の落とし穴について記事を掲載したが、現在でも米国製品の修理品やFacebookでの海外の投稿で、まだまだマルチバイブレーターに9Vや12Vの電圧を使ったものを多く見かける。
10年以上前だが、Wired Weirdでマルチバイブレーターの電源電圧の落とし穴について記事を掲載した。
現在でも米国製品の修理品やFacebookでの海外の投稿で、まだまだマルチバイブレーターに9Vや12Vの電圧を使ったものを多く見かける。回路例を図1に示す。
図1はFacebookで見つけた、DC12VをDC24Vへアップコンバートする回路だ。しかし、この回路で使用されているマルチバイブレーターには12Vの電圧が使用されていた。この回路のトランジスタBC548の最大定格はVEBO Emitter-base voltage(IC = 0)5Vで、12Vの電圧では最大定格を超えている。この使い方ではトランジスタが劣化してhFE(電流増幅率)が低下し、発振振幅が低下する。その結果、トランジスタのコレクタ出力電圧が高くなり、FETが常時オンになってL1が過熱し、24V電圧が出なくなる。類似の例も図2に示す。
図2もFacebookで見つけた。スタンガンの高圧回路の回路図例だ。9Vのマルチバイブレーター回路で生成されたパルス信号でトランスを駆動し、数千ボルトの高電圧を発生させるものだった。この機器の中で、9V電圧のマルチバイブレーターによって60kHz程度の高周波パルスを生成させていた。
図2の回路で使用されたトランジスタBC107の最大定格はVEBO Emitter-base voltage(IC = 0)6Vで9V電源では最大定格を超えている。この使い方ではトランジスタが徐々に劣化してhFEが低下し、出力電圧が下がり、最終的には高電圧が出なくなる。
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