GaNパワーデバイスは高速なスイッチング特性に特徴があるため、スイッチング電源などの小型・高周波用途で有利な特性となります。
横軸は動作周波数、縦軸は電力容量です。Siは従来使用されている半導体であり、幅広い領域で使われています。次世代半導体であるSiCとGaNはそれぞれの優位性に応じて使い分けられており、より高電力ではSiC、より高周波数ではGaNが使用されています。
GaNを使用した設計については注意するべきポイントがあります。
パワーMOSFETのように動作しますが、SiからGaNへの置き換えだけでは、GaNの特性を生かした小型・高性能な設計にはなりません。電源・インバーターの小型・高性能化を実現するためには「スイッチング周波数を上げる」もしくは「低損失にする」必要があります。
GaNは高速スイッチングと低損失が可能なデバイスなので小型・高性能を実現できる可能性は十分あります。しかしながら高周波スイッチングや小型化設計は、ノイズや不安定動作とのトレードオフの関係にあるため、設計については注意が必要です。
具体的には、基板設計時のレイアウトやパターンニングが非常に重要であり、寄生インダクタンスを最小限に抑え、電圧ループと電流ループを分ける設計が必要です。その他特性を生かした小型高効率な設計を行うには、最適な周波数設定、周辺部品(インダクター・トランス、コンデンサー)の最適化、機構・放熱構造の小型化など組み合わせる必要があります。
GaNパワー半導体の基本特性から、SiやSiCとの性能比較、用途ごとの住み分け、設計時の注意点までを網羅的に紹介しました。AIやデータセンターにおける電力効率の向上といった課題に対しても、次世代パワー半導体であるGaNの活用が進んでおり、その応用範囲は今後さらに拡大していくことが期待されます。
リョーサンテクラボには、GaNパワー半導体以外にもさまざまなテーマのコンテンツを掲載していますので、のぞいてみてください。
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