1石式の同極性昇降圧コンバーターはいくつかの方式がほぼ同じ時期に発表されました。代表的な2種類のコンバーターを次に示します。
1981年:最初の回路構成が発表されました(J. J. Jozwik と M. K. Kazimierczuk)。
1994年:その後の論文(Perez, Martins, Barbie ら)において、Zetaコンバーターという名称が使われるようになりました。基本的な動作は「D1+Cs」でブートストラップ回路を構成してチョーク平滑回路「L2+Co」に印加される電圧を嵩上げしたイメージになります。
<Zetaコンバーターの特徴>
1977年:Sepic(Single-Ended Primary-Inductor Converter)コンバーターが初めてパワーエレクトロニクス専門家会議(PESC)で発表されました。発表当時は部品点数が多く回路構成が複雑だったため、すぐには普及しませんでしたが近年リチウム電池が普及したことで昇圧/降圧をまたいで一定の電圧を「同じ極性」で安定して取り出せるという強みから見直されています。
基本的には「昇圧電圧ー電源電圧」のイメージになります。
<Sepicの特徴>
*Sepicの最後の"C"はコンバーターの頭文字であり普通は“コンバーター"を付けません。
今回は入力、出力が同極性で、かつ出力電圧を0Vから設定できる4石式DC/DCコンバーターに匹敵する1石式同極性の昇降圧コンバーターの回路トポロジーについて簡単に説明しました。次回はその中からZetaコンバーターを取り上げて説明していきたいと思います。
加藤 博二(かとう ひろじ)
1951年生まれ。1972年に松下電器産業(現パナソニック)に入社し、電子部品の市場品質担当を経た後、電源装置の開発・設計業務を担当。1979年からSPICEを独力で習得し、後日その経験を生かして、SPICE、有限要素法、熱流体解析ツールなどの数値解析ツールを活用した電源装置の設計手法の開発・導入に従事した。現在は、CAEコンサルタントSifoenのプロジェクト代表として、NPO法人「CAE懇話会」の解析塾のSPICEコースを担当するとともに、Webサイト「Sifoen」において、在職中の経験を基に、電子部品の構造とその使用方法、SPICE用モデルのモデリング手法、電源装置の設計手法、熱設計入門、有限要素法のキーポイントなどを、“分かって設計する”シリーズとして公開している。
ステップアップ形DC/DCコンバーターの設計(3)CRスナバー回路とチョークの要求特性
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アルミ電解コンデンサー(1)―― 原理と構造Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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