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ウェーハ上でRF信号を測る(3/3 ページ)

» 2007年09月01日 00時00分 公開
[Larry Dangremond(米Cascade Microtech社),EDN]
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誤差要因

 ウェーハレベルでのRF測定においては、次の3つが特に重要な誤差要因となる。その3つとは、プローブの平行度、ケーブルやプローブのコネクタの汚れ、校正基準デバイスに対するプローブ位置である。

 プローブの平行度とは、プローブ支持アームを調整してプローブチップのすべてを対象デバイスとどのくらい平行な面内で接触させられるかということだ。例えば、GSG構造のプローブの場合、すべてのプローブがDUTパッドに対して均一に接触し、それぞれの接触痕跡が等しい面積になるようにすることが肝要である。

 平行度を確認するためのツールの1つがコンタクト基板であり、これを使用することでプローブの接触痕跡をチェックできる。その結果を見てプローブの平行度を調整するのである。可能なら、コンタクト基板とインピーダンス基準基板の両方をマウントできる支持台を備えた測定システムを使用するのが望ましい。また、プローブがケーブルに引っ張られて平行度が崩れることもあるので、ケーブルからの力を取り除く応力緩衝器具を使用することも重要だ。さらに、校正管理ソフトウエアを使用すれば、プローブの接触の良しあしと安定性を電気的に評価して最適化する機能が利用できる。

 2つ目の誤差要因は、ケーブルやプローブのコネクタにたまる汚れである。ケーブルのコネクタを定期的にイソプロピルアルコールで清掃することや、コネクタのフィッティングを定期的にトルクレンチによってチェックすることにより、この問題は大幅に改善される。特に、プローブニードルには、アルミ面上をプロービングした際、その破片が付着することがあるので、それを常に点検するようにしたい。このことは、安定な電気的特性と低い接触抵抗を維持するために不可欠だ。

 プローブのクリーニング手順としては、まず目視で点検し、次にエアブローを行う。標準的なニードルのクリーニングには、柔らかいブラシとイソプロピルアルコールを使えばよい。チップに薄膜を使用した最新型のプローブに対しては、ゲル状パック材のような半粘着性材料を使用し、汚れを吸着させて取り除く方法が適切である。

 3つ目は、校正基準デバイスに対するプローブ位置である。プローブ位置の調整においては、プローブのスケートが重要となる。ここでいうスケートとは、デバイスに接触させるためにプローブを下方に押し下げた際、プローブがDUT面または校正基準面上で滑る距離のことである。このスケートの適否が電気的測定の結果に影響する。スケートが過剰な場合にも不足する場合にも、接触部分のインダクタンスに大きな影響が及ぶのである(図5)。

図5 スケートが測定結果に及ぼす影響 図5 スケートが測定結果に及ぼす影響 スケートに過不足があると、電気的測定結果の誤差が大きくなる。そのため、インピーダンス基準面に形成されたアライメントマーク(右図)を利用して、スケートが最適になるよう調整する。

 このスケートの量をコントロールするためのものとして、校正基準デバイスにはアライメントマークが組み込まれている。そのマークに対する接触痕跡を基準とし、プローブのオーバードライブを調整してスケートをコントロールするのである。その際にも、校正管理ソフトウエアを利用することでコントロールが容易になる。ソフトウエアの校正自動化機能が、接触痕跡を適正化し、X、Y、Zの座標軸に対して正確に位置決めを行ってくれるのだ。自動調整による校正の結果が、マニュアル調整による結果よりも再現性に優れるということは、これまでの多くの研究により実証済みである。

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