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RSがエンジニア向けコミュニティ 「デザインスパーク」開設“使える”PCB設計ツールも無料で提供

アールエスコンポーネンツは、設計エンジニア向けコミュニティサイト「デザインスパーク」を9月1日から開設すると発表した。併せて無料設計ツール「デザインスパークPCB」の提供を同サイト上で開始する。

» 2010年08月27日 00時00分 公開
[西坂真人,@IT MONOist]
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MONOistに2010年8月27日に掲載された記事を転載しています



 2010年8月27日、工業用電子部品のカタログ販売を手掛けるアールエスコンポーネンツは、設計エンジニア向けコミュニティサイト「デザインスパーク」を9月1日から開設すると発表。併せて無料設計ツール「デザインスパークPCB」の提供を同サイト上で開始する。

 デザインスパークは、設計エンジニアを対象にさまざまな設計ツールの提供および技術情報の共有を目的とするコミュニティサイト。ユーザー登録すれば、製品や開発キットのレビューや技術知識の情報などを投稿・閲覧・共有できる。今年の7月にイギリスとドイツで先行スタートしており、日本は全世界で3番目の開設となる(中国も日本と同じく9月1日に開設予定)。

画像1 設計エンジニア向けコミュニティサイト「デザインスパーク」

 サイトではEDP(組み込み開発プラットフォーム)やLED照明などといったカテゴリで、設計技術の専門サイト紹介およびその専門サイトのレビューやコメントの共有が行える。また一般ユーザーのほかに、エレクトロニクス業界の専門家や研究者などの参加もあり、業界エキスパートとの双方向でのコミュニケーションが可能になるという。

画像2 アールエスコンポーネンツ社長の兵頭 克邦氏

 同社社長の兵頭 克邦氏は「われわれはこれまでも設計の効率化を支援してきたが、今回、ソーシャルネットワークを活用することで新しいイノベーションを提案していく。ナレッジの収集、気づきの考えを促すようなサポートをしていきたい」とデザインスパークの意義を語る。

 デザインスパークの目玉サービスとして用意されたのが、無料設計ツール「デザインスパークPCB」だ。あらゆるPCB回路図やレイアウト設計、製造用ファイルの作成がこのツールで可能となり、PCB回路設計プロセスの効率化に対応できるという。

画像3 エレクトロコンポーネンツグループ エレクトロニクスマーケティング マネージャーのグレン・ジャレット氏

 同社エレクトロコンポーネンツグループ エレクトロニクスマーケティング マネージャーのグレン・ジャレット氏は、デザインスパークPCBについて「パワフルで使いやすく、しかも無料。通常の無料PCB設計ツールは、決まったメーカーにしか対応していなかったり、機能制限やお試し期間のみといった制約があるケースが多い。デザインスパークPCBは、標準的なPCBフォーマットであるGerberを採用しているほか、機能制限や期限設定もない。また、簡単に習得可能で、使い方も簡単。エンジニアに長く使ってもらえるツールとして提供する」と語る。

画像4 デザインスパークPCB

 同社は現在、世界27カ国で設計エンジニア向けのオンラインサービスを展開している。2010年6月には、同社のオンラインカタログ「RSオンライン」で新サービスとしてスペック検索ツール「Component Chooser」を投入し、3次元CADデータライブラリの提供を開始。また同月には、スマートフォン用に最適化したモバイルサイト「RSモバイル」の公開および、製品品番やメーカー型番などの特定ができない部品の特定が行えるiPhoneアプリ「アールエス」の提供を開始するなど、新たなオンラインサービスを次々と提案している。

 「開発のスピード感を重視するエンジニアの要望に応えたのが、今年展開している新たなオンラインサービス。これらのサービスで“価格を超える満足を、エンジニアへ”のスローガンの下、エンジニアの皆さまをよりサポートできたらと考えている」(兵頭氏)。

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