IDTは、プログラマブル発振器の「FemtoClock NG」シリーズを拡充し、4系統の信号出力を備えた4品種を発表した。工場出荷時にあらかじめ4つの出力周波数をプログラムできる他、ユーザーが手元で出力周波数を再設定することも可能である。
IDT(Integrated Device Technology)は2012年3月、4系統の信号出力を備えたプログラマブル発振器を発表した。同社がこれまで提供してきた「FemtoClock NG」シリーズの拡充品で、出力形式や電圧制御の有無が異なる「8N3Q001」と「8N4Q001」、「8N3QV001」、「8N4QV001」の4品種がある。
工場出荷時にあらかじめ4つの出力周波数をプログラムできる他、ユーザーが手元で出力周波数を再設定することも可能だ。対象用途は、通信やコンピューティング、ネットワーク、ストレージといった分野である。既にサンプル出荷を開始している。価格は公表していない。
今回発表した4品種は、水晶振動子と振動子からなる発振回路に、PLLシンセサイザ回路などを組み合わせて構成したプログラマブル発振器である。4系統の出力を内蔵しているため、「このプログラマブル発振器を使えば、最大で4つのSPXOを置き換えられる」(IDT)という。出力周波数範囲は、15.467〜866.67MHzと、975〜1300MHz。温度変化や経年変化も含めた総合周波数偏差は、最大±113ppm、電源電圧除去比(PSRR)は−80dBc以上、位相雑音レベルは500fs以下である。
出力形式は、8N3Q001と8N3QV001がLVPECL(Low Voltage Positive Emitter Coupled Logic)、8N4Q001と8N4QV001がLVDS(Low Voltage Differential Signaling)である。品番に「V」が付いた8N3QV001と8N4QV001には、出力周波数の電圧制御機能が搭載されている。4品種とも、電源電圧は2.5Vまたは3.3V。外形寸法が5×7×1.5mmの10端子セラミックパッケージに封止した。
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