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500MHzのミックスドシグナル・オシロ、アナログ8チャネルで多点同時測定に対応横河メータ&インスツルメンツ DLM4000

横河メータ&インスツルメンツの「DLM4000シリーズ」は、アナログ入力を8チャネルと数多く搭載するとともに、8ビットのデジタル入力チャネルも備えたミックスドシグナル・オシロスコープである。モーターやインバータといった電源関連製品や車載ECUの開発で求められる多点同時測定に対応可能だ。

» 2012年10月19日 11時47分 公開
[EDN Japan]

 横河メータ&インスツルメンツは2012年10月17日、ミックスドシグナル・オシロスコープの新型機「DLM4000シリーズ」を発売した。アナログ入力を8チャネルと数多く搭載しており、「デジタルオシロスコープ市場で唯一だ。一般的には最大4チャネルにとどまる」(同社)という。同社は従来から8チャネル機を供給していたが、新機種では新たにデジタル入力チャネルを追加した。デジタル入力は8ビットで、使用時はアナログ入力が7チャネルに制限される。アナログ入力の帯域幅が500MHzの「DLM4058」と350MHzの「DLM4038」を用意した。

 同社は今回の新機種の開発背景について次のように説明する。すなわち、電気・電子機器の開発現場では、多数のアナログ信号とデジタル信号を同時に測定したいというニーズが高まっており、それに応えたという。「例えば、モーターやインバータ、パワーデバイスなどの高効率化や省電力化のためには、三相電源の各相の電圧・電流など複数の高速アナログ波形と、制御信号や通信データなどのデジタル信号を同時に測定、解析することで、問題点や改善点を探す。自動車のECU開発や産業機械、精密機械のコントローラの開発などでも、同様の多点測定が必要になる」(同社)としている。

 この他に新機種は、同社従来の8チャネル機「DL7480」に比べて筐体を小型・軽量化しつつディスプレイを大型化したという特長もある。具体的には奥行きを約50%短くし、重量も約35%削減した。「他社の4チャネル入力モデル並みのコンパクトさだ」(同社)。ディスプレイについては、従来機の2倍相当の12.1インチ型カラー液晶パネルを採用している。

 最大サンプリング速度は1.25〜2.5Gサンプル/秒。波形メモリの容量は標準1.25Mポイント(連続測定時)。オプションで最大125Mポイントまで拡張可能だ。価格は350MHz機が174万8000円から、500MHz機が224万8000円から。なお同社は、今回の機種に向けてデジタル入力をさらに16ビット追加するオプションを将来発売する予定だとしている。

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